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場の研究所メールニュース 2025年07月号

このメールニュースはNPO法人「場の研究所」のメンバー、「場の研究所」のイベントに参加された方を対象に送付させていただいています。

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■場の研究所からのお知らせ

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皆様

 

7月になりました。梅雨も短期となりこ今年も酷暑が懸念されます。この暑さに日傘などを利用して無理せずうまく乗り越えて行きたいと思います。

さて、6月は第4金曜日の23日勉強会が開催されましたので、まだ終わったばかりという感じですが、今月のメールニュースをお送りいたします。

参加下さった方々ありがとうございました。

今回は「進化のバックヤード」というテーマで学びました。

6月のテキスト(楽譜)の内容については、下記にまとめてありますので、参加されなかった方も是非参考にして下さい。(オーケストラになぞらえて資料を「楽譜」と呼んでいます。)

 

なお、7月の勉強会は、7月も第4金曜日の25日の予定です。(第3金曜日が20日以前になる場合は、勉強会は第4金曜日におこないます。)

楽譜のテーマは『場所ホロンの共存在』の予定です。

 

もし、勉強会について、ご感想・ご意見がある方は、下記メールアドレスへお送りください。今後の進め方に反映していきたいと思います。

contact.banokenkyujo@gmail.com

メールの件名には、「ネットを介した勉強会について」と記していただけると幸いです。

(場の研究所 前川泰久)

 

◎2025年6月の「ネットを介した勉強会」の内容の紹介

 第58回「ネットを介した勉強会」の楽譜 (清水 博先生作成)

★楽譜テーマ:『進化のバックヤード』

 

◇「〈生命〉のドラマ」の舞台とその幕の裏のバックヤードにおける変化

・生物進化や、また変態を含む動物の成長などでは、「〈生命〉のドラマ」を進める舞台のバックヤードにおける変化がおきる。

・具体的には、場所的生命体としての地球を構成している場所ホロンとしての私たち生物の個体や、そしてさらにまた動物の個体はその個体を構成している細胞の死とそれに置き換わる新しい細胞の新生とを含む「〈生命〉のドラマ」の舞台ばかりでなく、その舞台の幕の背後のバックヤードにおいても変化がおきるのである。

・そのバックヤードでは、場所ホロンの死とそれと関係した新生の双方の変化がともにおきて、進化や成長と言った変化を生み出しているのである。

 

◇バックヤードにおける場所ホロンの死と生

・このバックヤードにおける場所ホロンの死ですが、それは進化や成長に関係しているので、場所ホロンの自然の変化である老化によって生まれる死でなければならない。

・戦争によって生まれる死はDNAの変化を含む生物進化をもたらさないからである。

・また場所ホロンの死とつながって生命体に一般的に見られる性の活きによって生まれる新しい場所ホロンの生成も、このバックヤードにおける〈生命〉の活きによって起きて進化を生み出していると考えられる。

・このように考えていくと、場所的生命体としての地球や生物の実体の活きは、そのバックヤードにおける場所ホロンの死と生を含む活きとして考えることができるのである。

 

◇場所的生命体の〈生命〉の変化までを考慮することの重要性

・たとえば私たち人間が自分自身のことを考えるときに、約40兆個の生きている場所ホロンとしての細胞の集まりとして考えられているが、このように考える時には、「〈生命〉のドラマ」という動的な変化である成長や老化の活きは無視されていることになる。

・場の思想の立場に立って、成長や老化を含めて考えようとすれば、バックヤードを存在の実体として受け入れて、場所ホロンの死の活きを含めて場所的生命体の〈生命〉の変化を考えなければならない。

 

◇生物進化のバックヤードについて

・このように生物進化のバックヤードを実体として考える時には、人間同士の間で起きる戦争によっておきる場所ホロンの死は共存在の深化とは関係がないから除くべきであり、戦争のない地球を「浄土」として考え、そのときにイメージされる進化のバックヤードを実体とした場所的生命体としての〈生命〉の活きを「阿弥陀如来」して受け入れるということになる。 

・そしてこの「浄土としての地球」において「〈生命〉のドラマ」を演じながら生きていくことは、自己の〈生命〉の活きを地球に与贈することによって生まれる動的な「一即多、多即一」の形の与贈循環のなかにおいて生きていくことになり、そのことはすなわち進化のバックヤードにおいて生まれ、生き、そして死んでいくことになる。死も含めて与贈循環を考えることになるのである。

・進化のバックヤードは場所的生命体としての地球の実体を表現している訳であるが、地球の気候の危機的な温暖化現象は地球が場所的生命体として深刻な病気にかかっていることを表現している。

・この病気の原因は場所ホロンとしての人間の生き方が、一口に言えば、自己中心的に進められており、それにブレーキをかけることができないことにある。

・生物進化は自己中心的な生存競争によって生まれるのではなく、進化のバックヤードにおいて、共存在の状態が進化することによって生まれるのである。

→したがって人間の場所ホロンとしての活きを強めて、地球における人間全体の共存在を強めることがバックヤードの深刻な病気をなおして、地球における〈生命〉のドラマに合致したものに変えるために必要なのである。

 

◇宇宙における場所的生命幸から求められている場所ホロンの進化

・地球を「浄土」にするこの問題。すなわち地球のバックヤードの「浄土」化は、生きている私たちの地球における存在に関係があるばかりでなく、その死後の存在とも関係して、このように地球の進化の形を決める。

・人間も地球における場所ホロンとしてさらに進化をしていくことを、宇宙における場所的生命体としての地球から強く求められているのである。

・そのことは人間の存在を宇宙的に捉えると、宇宙から求められていることが理解できるのである。現在の地球の温暖化現象は人間が、その存在に合わせて、そのような進化をすることがかなり難しいという現実を宇宙に示している。

 

◇地球における〈いのち〉の活きの与贈循環の重要性

・それでは場所ホロンとしての私たち人間は具体的にはどの様な方向にその存在の「進化の舵」を切るべきだろうか?

・一般的に言えば、それは地球における〈いのち〉の活きの与贈循環が増大する方向である

・それは人間が地球からさらに取り込むことを減らして、人間が中心になって地球に与贈する活動を強める方向である。

・場所ホロンとしての他者の存在を評価し、その声を聞く方向であり、地球の温暖化現象は地球のバックヤードの状態を私たちに伝える「体温計」のレポートである。

 

(資料抜粋まとめ:前川泰久)

 

◎7月の「ネットを介した勉強会」開催について

楽譜のテーマ:『場所ホロンの共存在』

7月25日(第4金曜日)の17時よりの開催予定です。

ご期待ください。

なお、8月は夏休みの予定ですので、是非、7月の勉強会にご参加ください。

 

これまでご参加下さっている方には、ご参加希望についてのお知らせを別途お送りします。

なお、新規に参加ご希望の方も、問い合わせメールドレスへご連絡ください。

 

開催に際しては、場の研究所スタッフと有志の方にご協力いただき、メーリングリスト(相互に一斉送信のできる電子メールの仕組み)を使った方法で、参加の方には事前にご連絡いたします。

この勉強会に参加することは相互誘導合致がどのように生まれて、どのように進行し、つながりがどのように生まれていくかを、自分自身で実践的に経験していくことになります。

参加される方には別途、進め方含め、こばやし研究員からご案内させていただき、勉強会の資料も送ります。(参加費は無料です。)

 

場の研究所としましては、コロナの状況を見ながら「ネットを介した勉強会」以外に「哲学カフェ」などのイベントの開催をして行きたいと考えています。もし決定した場合は臨時メールニュースやホームページで、ご案内いたします。

 

もし、勉強会について、ご感想・ご意見がある方は、下記メールアドレスへお送りください。今後の進め方に反映していきたいと思います。

contact.banokenkyujo@gmail.com

メールの件名には、「ネットを介した勉強会について」と記していただけると幸いです。

 

なお、メールニュースが毎月届いていらっしゃらない方は、是非、ご連絡ください。

 

 

2025年7月1日

場の研究所 前川泰久