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場の研究所メールニュース 2026年04月号

このメールニュースはNPO法人「場の研究所」のメンバー、「場の研究所」の関係者と名刺交換された方を対象に送付させていただいています。

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■場の研究所からのお知らせ

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皆様

 

新年度の4月になりました。

2月中旬に場の研究所の所長清水博先生が急逝され、4月26日に「お別れの会」を計画しております。既に、メールニュースを配信している皆様には、ご連絡をさせていただきましたが、ご参席を申し込まれた方以外でまだ参席希望のからは、至急ご連絡ください。

よろしくお願いいたします。

先生が永眠されたことから、2月の勉強会は延期し、3月に開催いたしました。

しかし、3月の勉強会は約30名と大変多くの方の参加あり、良い議論ができました。ありがとうございました。

清水先生の願いである、場の研究所として、立ち止まらず「学ぶことを継続していく」ということから、今後も続けて参ります。是非、ご理解とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

なお、「ネットを介した勉強会」は5年以上にわたり継続してきておりますが、清水先生が書かれた「楽譜」(勉強会のための論文、以下「楽譜」) については、清水先生が、後から加筆修正されたものが完成しており、今後も「振り返り勉強会」の形式にて、これからも勉強会を開催してまいります。

 

3月の「楽譜」も内容については、下記にまとめてありますので、参加されなかった方も是非参考にして下さい。

 

今月の勉強会ですが、第3金曜日の17日に開催したいと思います。

 

もし、勉強会について、ご感想・ご意見がある方は、下記メールアドレスへお送りください。今後の進め方に反映していきたいと思います。

[email protected]

メールの件名には、「ネットを介した勉強会について」と記していただけると幸いです。

(場の研究所 前川泰久)

 

◎2026年3月の「ネットを介した勉強会」振り返り

注記:「ネットを介した勉強会」は、2026年3月の勉強会より、過去の勉強会の「楽譜」を使用して、振り返り勉強会として開催していくこととなりました。

第64回「ネットを介した勉強会」

★テーマ:『共存在の原理について』(2020年9月に行った勉強会の「楽譜」より)

 

(以下「楽譜」部分の文章は、2020年10月号メールニュースから引用しています。)

共存在の原理について

 

『共存在の世界』を分かりやすくまとめて解説すると、

新型コロナウイルスによって、人間の世界に一種の精神的革命がおきつつあり、その革命が行き着く先が「共存在の世界」です。これまでの自我中心的な物質文明(単存在の文明)から、共存在(利他利己性)を基盤にした新しい精神文明が生まれようとしているのです。その革命のプロセスを示すのが共存在の第二原理(歴史的相互誘導合致)です。苦しいなかに、明るい未来を画いて進みましょう。(共存在 = 存在が共に成立すること)

 

共存在の原理を明確にしておく必要があります。そこで相互誘導合致を第一原理、歴史的相互誘導合致を第二原理と呼ぶことにします。第一原理は「調和の生成原理」、第二原理は「歴史的時間の生成原理」です。この第二原理は「存在の生成原理」でもあります。

 

それぞれ、どんなときに見られるでしょうか。

 

第一原理:調和の生成原理

多様な部分が全体(居場所)に共存在しているとき。

 西田哲学の「矛盾的自己同一」に相当する全体と部分の動的平衡の生成

 居場所への〈いのち〉の与贈が与贈循環を生んで調和をもたらす。

 

第二原理:歴史的時間の生成原理(または歴史的存在の生成原理)

多様な部分に、全体(居場所)による従来の拘束(第一原理)を越えて、

共存在をベースにした新しい環世界(居場所)の歴史的発展が必要になるとき。

 環世界(居場所)における暗在的な歴史的時間を(体験的に1ステップ)生成する。

 そのことは(居場所における歴史的時間としての)自己の存在の生成でもある。

 

分かりやすくたとえると、

 第一原理は「風船の原理」(全体が調和的な平衡になる)

 第二原理は「ドラマの原理」(〈いのち〉のドラマの創出 ← 舞台と役者の存在の時間的統合)

 舞台の状態変化を見ながら、自己の存在の時間的変化を想定して先行的に表現していく

 

創造の世界では、現場における原初以来の体験の活用(第二原理)が重要。

美(共存在感情)とその創造

 窯の火のなかの焼き物の存在を想定しながら、河井寛次郎『いのちの窓』は言う。

  美はすべての人を愛して居る

  美はすべての人に愛されたがって居る

  美はすべての人のものになりたがって居る

 創造の時間は歴史的時間の創造でもある。

 

岸田劉生「僕の画は、前に立ってじっといつ迄も見ていて欲しい。はじめ見た時より、後になる程画に力が加わらなかったら、僕のせめではない。・・・・・心を静かにしてじっと味わって欲しい。しんとして来なかったら僕のせめではない。」(← 劉生の体験=「内なる美」が描かれている)これも「居場所における〈いのち〉のドラマ」を物語っているのではないだろうか。

 

共存在の時代に重要なもの:居場所における内なる美(真善美)のドラマ、もはや、物質ではない!

 

歴史をつくるとは?

「生きている毎日」を「生きていく毎日」に変える。

新しい惑星に漂着して、未知の生きものと一緒に生きていくことになり、そこで新しいできごと(「鍵」)にぶつかったときに、それを解決するために自己が当てにするのは、「地球の上では、生きものは原初以来このように生きてきた」という「生きていく体験の蓄積」としてのこれまでに生まれてきた「鍵穴」としての阿頼耶識(深層意識)です。そこでその阿頼耶識を活用して、とにかく新しい現実にぶつかってみて、そこで生まれる歴史的時間の1ステップをまた阿頼耶識に加えて「鍵穴」を新しくして、その新しい阿頼耶識を使って、次の現実にぶつかるということの繰り返しです。これが「切ってはつなぐ」と言うことです。そのようにしながら、歴史的時間が1ステップずつ進んで、新しい居場所における「〈いのち〉のドラマ」が進行していきます。

 

阿頼耶識のなかには、〈いのち〉の原初以来人類がたどったさまざまな体験や、またさまざまな居場所におきたできごとが存在している訳ですし、またその体験は地球における〈いのち〉の歴史に密着して、〈いのち〉の世界に広く包まれていますから、私たちの意識を遙かに越えた存在です。その〈いのち〉の体験の世界が、私たちの日常を遙かに越えて私たちを包んでいるところに、ルドルフ・オットーの「聖なるもの」ヌミノーゼが想定されるのです。

 

昆虫の変態のように、体全体の姿が突然大きく変わりだしたことを、その細胞はどのようにして知ることができるでしょうか。また、どのような姿に向かって、全体が変化しているかを知るにはどうしたらよいでしょうか?体全体と細胞の間には、共存在の第一原理がはたらいていますから、細胞も全体と同時に変化をしていきますので、そのままでは変化とその方向がよく分かりません。そこで、細胞は自己自身の変化を止めて全体の変化を見る必要が出てきます。これが、時間を切って全体を見て、またつないで見ることが必要な理由です。

(引用、ここまで)

 

また、今回の振り返り勉強会に際しては、2020年9月の勉強会での清水先生の1通目、1通目半、2通目、3通目の返信も「楽譜」に追記しました。

 

以上の「楽譜」+先生の返信を元にした勉強会でした。

 

清水先生の返信には「共生と共存在について」、「〈いのち〉のドラマのシーン」についてなどの詳しい記述があり、最近参加された方々も理解が深まる様子が感じられました。また、当時の勉強会に参加された方々にとっても懐かしさと新鮮さが重なり合うような振り返り勉強会となったように思います。

 

その中でも、以下は、清水先生からのメッセージとして強く心に残る一文でした。是非、このメールニュースにも記しておきたいと思い引用しておきます。

“…「居場所の〈いのち〉に包まれることで、多様な人々が共にいきていくことができる」ということが、これからの世界を動かしていく基本的な原理の形になると考えます。…(中略)…すでに、居場所の〈いのち〉になり代わって、人々が何かをするなり、書くなりすることが、求められる時代になってきていると思います。そしてその下に、温かい〈いのち〉のつながりが生まれていくのではないでしょうか?…”

 

2020年に開催した勉強会の「楽譜」でしたが、当時参加していたメンバーは5年以上たって再度見ると、こちら側の考えが深まっているためか、印象が変わり新たな気づきを得られたり、理解度が向上したという声がありました。

初めて読んだ方については、コロナの代わりに戦争という混乱の時代にあてはめて感想を書かれる方もいました。

そして、清水先生が亡くなられたにもかかわらず、あたかもこの勉強会に参加されているような感覚があり、共存在しているようだという声が多くありました。

そういう意味でも清水先生への場づくりへの感謝のメッセージが寄せられ、さらに、場の思想をベースに今できることを考えていきたい、あるいは既に実践しているお話もありました。

今回の勉強会で、私たちが一歩一歩「切ってはつなぐ」という努力をすることが重要だという方向性を確認できたように思います。

余韻の時間を含めて、参加者の方々から多くのメッセージが送られ、議論できたことは大変良かったですし、感謝しております。

(前川泰久)

 

◎2026年の4月の「ネットを介した勉強会」開催について

振り返り勉強会として4月17日(第3金曜日)の17時より、開催予定です。

是非、よろしくお願いいたします。

「楽譜」は2020年10月開催の第6回「相互誘導合致について」の振り返り勉強会とします。

今回も「存在」について考えてみたいと思います。

 

これまでご参加下さっている方には、ご参加希望についてのお知らせを別途お送りします。

なお、新規に参加ご希望の方も、私のこのメールに返信でご連絡ください。

 

開催に際しては、場の研究所スタッフと有志の方にご協力いただき、メーリングリスト(相互に一斉送信のできる電子メールの仕組み)を使った方法で、参加の方には事前にご連絡いたします。

この勉強会に参加することは相互誘導合致がどのように生まれて、どのように進行し、つながりがどのように生まれていくかを、自分自身で実践的に経験していくことになります。

参加される方には別途、進め方含め、こばやし研究員からご案内させていただき、勉強会の資料も送ります。(参加費は無料です。)

 

もし、勉強会について、ご感想・ご意見がある方は、下記メールアドレスへお送りください。今後の進め方に反映していきたいと思います。

[email protected]

メールの件名には、「ネットを介した勉強会について」と記していただけると幸いです。

 

なお、メールニュースが毎月届いていらっしゃらない方は、是非、ご連絡ください。

 

2026年4月2日

場の研究所 前川泰久