メールニュース

※ このメールニュースは、NPO法人場の研究所のメンバー、場の研究所の関係者と名刺交換された方を対象に送付させていただいています。

※ 「メールニュース」は、場の研究所メールニュースのバックナンバーを掲載しています。



2024年分

場の研究所メールニュース 2025年08月号

このメールニュースはNPO法人「場の研究所」のメンバー、「場の研究所」のイベントに参加された方を対象に送付させていただいています。

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■場の研究所からのお知らせ

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皆様

 

8月になりました。本当に暑い日が続いています。いかがお過ごしでしょうか?

さて、7月は第4金曜日の25日勉強会が開催されました。まだ先週終わったばかりという感じですが、今月のメールニュースをお送りいたします。

参加下さった方々ありがとうございました。

今回は現在の議論の視点を少し戻して、これまでの「楽譜」の中から『振り返り勉強会』としたいと思います。そこで、昨年の7月に開催した勉強会の楽譜『〈生命〉の予約与贈循環』で議論をしました。

当然、昨年の勉強会でいろいろ議論したわけですが、1年経って、これまで開催されてきた勉強会で学んできたことが積み重なってきたこともあり、同じ楽譜でありながら考え方が深化したり、広がってきていると感じられた方も多かったと思います。

今回の試みも「場の思想」を理解するうえで価値があると考えています。

 

7月のテキスト(楽譜)の内容については、下記にまとめてありますので、参加されなかった方も是非参考にして下さい。このまとめは昨年のまとめと同じ内容を掲載させていただきます。

 

なお、8月の勉強会は、夏休みとさせていただき、次回は9月に開催いたします。

開催日ですが、第3金曜日が19日となるため、第4金曜日の26日に開催したいと思います。また、9月のメールニュースでご連絡いたします。

 

もし、勉強会について、ご感想・ご意見がある方は、下記メールアドレスへお送りください。今後の進め方に反映していきたいと思います。

contact.banokenkyujo@gmail.com

メールの件名には、「ネットを介した勉強会について」と記していただけると幸いです。

(場の研究所 前川泰久)

 

◎2025年7月の「ネットを介した勉強会」の内容の紹介

 第59回「ネットを介した勉強会」の楽譜 (清水 博先生作成)

★楽譜テーマ:振り返り勉強会:『〈生命〉の予約与贈循環』

 

◇地球における「進化のドラマ」

・死ねば宇宙における一つの天体としての地球の一部となって、即ち「〈生命〉のドラマ」の「舞台」となって、自己の「役者」としての活きを次の〈生命〉の持ち主に譲るのである。

・このように先ず生きていく活きをする「役者」を経験して、次にその経験を踏まえてその「舞台」となるという変化をすることが地球における「進化のドラマ」としての「〈生命〉のドラマ」を先へ進める形をつくっているのである。

 

◇死は予約されている与贈循環の一部

・個物的生命体としての「役者」を経験してからの死は、「〈生命〉のドラマ」を先へ進めるためにおこなわれる「〈生命〉の天体」としての地球への与贈として、地球という天体に自己が生まれたときに既に予約されている与贈循環の一部である。

・そう言う意味では、死に方の問題を別にすれば、死は場所的生命体として宇宙に存在する一つの天体としての地球における「天体現象」(自然現象)である。したがって、宇宙においては、別段、珍しい状態ではない。

 

◇「〈生命〉の与贈の予約」の重要性

・自己の臨終の時に、その〈生命〉を場所的生命体としての地球に与贈するためにはどうすれば良いのだろうか?

・自己が元気なときには、〈いのち〉の与贈は「与え贈る」というように、自己の意志と生命力(〈いのち〉の活き)によっておこなわれる。しかし、その生命力がなくなるのが臨終であるから、自己が〈いのち〉を地球に与贈することができるかどうかは極めて不確かである。

・しかし、〈いのち〉と違って、〈生命〉の与贈は存在そのものの与贈であるから不可能ではないかもしれない。逆から考えれば、自己の〈生命〉を地球が受けとるからこそ、自己の臨終となると言えるかもしれない。

⇒言いかえると、〈生命〉は地球に与贈されることが予約されて、生まれるときに与えられてくるのである。

・この「〈生命〉の与贈の予約」こそが、地球における生物進化という天体としての地球の自然現象にとって核心的に重要である

 

◇全ての個物的生命体は与贈して消えていく形をとる

・人間ばかりでなく、地球の上で生きているすべての個物的生命体は、どのように見えても、やがてはその〈生命〉を宇宙(自然)に与贈して消えていくという予約を背負って生きている。そのことが地球における自然すなわち宇宙そのものの存在の形なのであり、例外はない。

 

◇究極の存在美を発見するのは人間の精神の活き

・予約与贈循環の〈生命〉の活きの中に究極の存在美を発見するのは人間の精神の活きの重要な特徴であると思う。それは絵画、音楽、物語と幅広く「〈生命〉のドラマ」の多様な面の活きに関係づけられて、さまざまな藝術の世界を生み出している。

・予約与贈循環によって、共存在に結びつけられた美の世界が生まれ、それが単一の存在の世界ではなく、場所的な共存在の世界であるが故に、そしてさらに生のみでなく、その死にも結びついている世界であるが故に、宇宙としての自然と人間の存在を日常的な想像の範囲を遙かに越えて深く美しく結びつけていくのである。それは単なる形式の表現ではなく、宇宙的な精神の表現なのである。

・人間は自然(宇宙)における互いの存在を心で受け止めて、それを美しく思うからこそ、それぞれの〈生命〉の与贈を日常的な存在の範囲を越えた美として、藝術における一つの究極を表すように位置づけていくのである。

 

◇一度だけの人生をどのように存在し終わるか

・〈生命〉の予約与贈循環の活きがなくても藝術は生まれるかも知れないが、それは存在の深みのない形だけのものになるのではないかと思う。このことは私たちの人生においてもなり立つ。

・一度しか生きていくことができない人生を、どのように存在し、そしてどの様に終わるかということは、言うまでもなく〈生命〉の予約与贈循環の活きと密接に関係している。

・生と死を対立的に捉えるのではなく、〈生命〉の予約与贈循環として、宇宙(自然)における「〈生命〉のドラマ」と関連させて捉えていく観点が生まれるのである。

 

◇藝術と哲学が生まれる根底的な活きと〈生命〉の予約与贈循環

・藝術と哲学の核心的な活動を宇宙(自然)における〈生命〉の活きに関係づけ、そしてその結果として、藝術と哲学が生まれる根底的な活きを、〈生命〉の予約与贈循環として捉えようということが今月の主張である。

・そのためには、人間としての自然(宇宙)における精神の活きをどこまでも深めることが必要である。人間は〈生命〉の予約与贈循環という自己に投げかけられた問題を通じて、宇宙の活きに深くかかわり合いながら存在していくのである。

 

◇日常生活に深い精神的な意味を与えるもの

・宇宙における共存在として、私たちの日常的な生活の場における共存在を捉えなおしてみることはできないだろうか?

・平凡に思える日常の生活の中にも、〈生命〉の予約与贈循環の活きが存在して、私たちの日常生活に深い精神的な意味を与えている可能性がある。

・私たちの貴重な存在を、現在の人間の社会はあまりにも表面的になぞっているだけではないだろうか。

⇒私たちが生きていること、そのことが宇宙における天体として存在しているということではないだろうか。

 

◇(備考)振り返り勉強会ということで、〈生命〉(じつぞんせいめい)についての説明を追加しました。(2024/02「楽譜」『共存在と与贈循環』より)

 

”私たちの身体に幾兆個という細胞を共存在させるために、心臓が絶えず働いて血液を循環させていることからも分かるように、共存在と与贈循環とは結びついた現象です。事実、どの様な場所に存在者の共存在を生み出すかによって、その与贈循環の形も変わってきます。私たちにとって卑近な例としては、それぞれの家庭における家族の共存在と、地球における私たちを含めるさまざまな動物や植物の共存在とがあります。これらの例では与贈循環をするものは、前者では家庭という場所における〈いのち〉であり、後者では地球という場所における〈生命〉(じつぞんせいめい)です。

ここで〈生命〉とは、私が初めて定義をする概念であり、生命だけでなくその生命を支えているモノとしての存在をも含めるものです。たとえば人が死ぬということは、その生命が無くなるということだけではなく、〈生命〉が無くなるということを意味しています。“

 

(資料抜粋まとめ:前川泰久)

 

◎8月の「ネットを介した勉強会」は夏休みをいただきます。

 

もし、勉強会について、ご感想・ご意見がある方は、下記メールアドレスへお送りください。今後の進め方に反映していきたいと思います。

contact.banokenkyujo@gmail.com

メールの件名には、「ネットを介した勉強会について」と記していただけると幸いです。

 

なお、メールニュースが毎月届いていらっしゃらない方は、是非、ご連絡ください。

 

 

2025年8月5日

場の研究所 前川泰久

 

場の研究所メールニュース 2025年07月号

このメールニュースはNPO法人「場の研究所」のメンバー、「場の研究所」のイベントに参加された方を対象に送付させていただいています。

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■場の研究所からのお知らせ

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皆様

 

7月になりました。梅雨も短期となりこ今年も酷暑が懸念されます。この暑さに日傘などを利用して無理せずうまく乗り越えて行きたいと思います。

さて、6月は第4金曜日の23日勉強会が開催されましたので、まだ終わったばかりという感じですが、今月のメールニュースをお送りいたします。

参加下さった方々ありがとうございました。

今回は「進化のバックヤード」というテーマで学びました。

6月のテキスト(楽譜)の内容については、下記にまとめてありますので、参加されなかった方も是非参考にして下さい。(オーケストラになぞらえて資料を「楽譜」と呼んでいます。)

 

なお、7月の勉強会は、7月も第4金曜日の25日の予定です。(第3金曜日が20日以前になる場合は、勉強会は第4金曜日におこないます。)

楽譜のテーマは『場所ホロンの共存在』の予定です。

 

もし、勉強会について、ご感想・ご意見がある方は、下記メールアドレスへお送りください。今後の進め方に反映していきたいと思います。

contact.banokenkyujo@gmail.com

メールの件名には、「ネットを介した勉強会について」と記していただけると幸いです。

(場の研究所 前川泰久)

 

◎2025年6月の「ネットを介した勉強会」の内容の紹介

 第58回「ネットを介した勉強会」の楽譜 (清水 博先生作成)

★楽譜テーマ:『進化のバックヤード』

 

◇「〈生命〉のドラマ」の舞台とその幕の裏のバックヤードにおける変化

・生物進化や、また変態を含む動物の成長などでは、「〈生命〉のドラマ」を進める舞台のバックヤードにおける変化がおきる。

・具体的には、場所的生命体としての地球を構成している場所ホロンとしての私たち生物の個体や、そしてさらにまた動物の個体はその個体を構成している細胞の死とそれに置き換わる新しい細胞の新生とを含む「〈生命〉のドラマ」の舞台ばかりでなく、その舞台の幕の背後のバックヤードにおいても変化がおきるのである。

・そのバックヤードでは、場所ホロンの死とそれと関係した新生の双方の変化がともにおきて、進化や成長と言った変化を生み出しているのである。

 

◇バックヤードにおける場所ホロンの死と生

・このバックヤードにおける場所ホロンの死ですが、それは進化や成長に関係しているので、場所ホロンの自然の変化である老化によって生まれる死でなければならない。

・戦争によって生まれる死はDNAの変化を含む生物進化をもたらさないからである。

・また場所ホロンの死とつながって生命体に一般的に見られる性の活きによって生まれる新しい場所ホロンの生成も、このバックヤードにおける〈生命〉の活きによって起きて進化を生み出していると考えられる。

・このように考えていくと、場所的生命体としての地球や生物の実体の活きは、そのバックヤードにおける場所ホロンの死と生を含む活きとして考えることができるのである。

 

◇場所的生命体の〈生命〉の変化までを考慮することの重要性

・たとえば私たち人間が自分自身のことを考えるときに、約40兆個の生きている場所ホロンとしての細胞の集まりとして考えられているが、このように考える時には、「〈生命〉のドラマ」という動的な変化である成長や老化の活きは無視されていることになる。

・場の思想の立場に立って、成長や老化を含めて考えようとすれば、バックヤードを存在の実体として受け入れて、場所ホロンの死の活きを含めて場所的生命体の〈生命〉の変化を考えなければならない。

 

◇生物進化のバックヤードについて

・このように生物進化のバックヤードを実体として考える時には、人間同士の間で起きる戦争によっておきる場所ホロンの死は共存在の深化とは関係がないから除くべきであり、戦争のない地球を「浄土」として考え、そのときにイメージされる進化のバックヤードを実体とした場所的生命体としての〈生命〉の活きを「阿弥陀如来」して受け入れるということになる。 

・そしてこの「浄土としての地球」において「〈生命〉のドラマ」を演じながら生きていくことは、自己の〈生命〉の活きを地球に与贈することによって生まれる動的な「一即多、多即一」の形の与贈循環のなかにおいて生きていくことになり、そのことはすなわち進化のバックヤードにおいて生まれ、生き、そして死んでいくことになる。死も含めて与贈循環を考えることになるのである。

・進化のバックヤードは場所的生命体としての地球の実体を表現している訳であるが、地球の気候の危機的な温暖化現象は地球が場所的生命体として深刻な病気にかかっていることを表現している。

・この病気の原因は場所ホロンとしての人間の生き方が、一口に言えば、自己中心的に進められており、それにブレーキをかけることができないことにある。

・生物進化は自己中心的な生存競争によって生まれるのではなく、進化のバックヤードにおいて、共存在の状態が進化することによって生まれるのである。

→したがって人間の場所ホロンとしての活きを強めて、地球における人間全体の共存在を強めることがバックヤードの深刻な病気をなおして、地球における〈生命〉のドラマに合致したものに変えるために必要なのである。

 

◇宇宙における場所的生命幸から求められている場所ホロンの進化

・地球を「浄土」にするこの問題。すなわち地球のバックヤードの「浄土」化は、生きている私たちの地球における存在に関係があるばかりでなく、その死後の存在とも関係して、このように地球の進化の形を決める。

・人間も地球における場所ホロンとしてさらに進化をしていくことを、宇宙における場所的生命体としての地球から強く求められているのである。

・そのことは人間の存在を宇宙的に捉えると、宇宙から求められていることが理解できるのである。現在の地球の温暖化現象は人間が、その存在に合わせて、そのような進化をすることがかなり難しいという現実を宇宙に示している。

 

◇地球における〈いのち〉の活きの与贈循環の重要性

・それでは場所ホロンとしての私たち人間は具体的にはどの様な方向にその存在の「進化の舵」を切るべきだろうか?

・一般的に言えば、それは地球における〈いのち〉の活きの与贈循環が増大する方向である

・それは人間が地球からさらに取り込むことを減らして、人間が中心になって地球に与贈する活動を強める方向である。

・場所ホロンとしての他者の存在を評価し、その声を聞く方向であり、地球の温暖化現象は地球のバックヤードの状態を私たちに伝える「体温計」のレポートである。

 

(資料抜粋まとめ:前川泰久)

 

◎7月の「ネットを介した勉強会」開催について

楽譜のテーマ:『場所ホロンの共存在』

7月25日(第4金曜日)の17時よりの開催予定です。

ご期待ください。

なお、8月は夏休みの予定ですので、是非、7月の勉強会にご参加ください。

 

これまでご参加下さっている方には、ご参加希望についてのお知らせを別途お送りします。

なお、新規に参加ご希望の方も、問い合わせメールドレスへご連絡ください。

 

開催に際しては、場の研究所スタッフと有志の方にご協力いただき、メーリングリスト(相互に一斉送信のできる電子メールの仕組み)を使った方法で、参加の方には事前にご連絡いたします。

この勉強会に参加することは相互誘導合致がどのように生まれて、どのように進行し、つながりがどのように生まれていくかを、自分自身で実践的に経験していくことになります。

参加される方には別途、進め方含め、こばやし研究員からご案内させていただき、勉強会の資料も送ります。(参加費は無料です。)

 

場の研究所としましては、コロナの状況を見ながら「ネットを介した勉強会」以外に「哲学カフェ」などのイベントの開催をして行きたいと考えています。もし決定した場合は臨時メールニュースやホームページで、ご案内いたします。

 

もし、勉強会について、ご感想・ご意見がある方は、下記メールアドレスへお送りください。今後の進め方に反映していきたいと思います。

contact.banokenkyujo@gmail.com

メールの件名には、「ネットを介した勉強会について」と記していただけると幸いです。

 

なお、メールニュースが毎月届いていらっしゃらない方は、是非、ご連絡ください。

 

 

2025年7月1日

場の研究所 前川泰久

 

場の研究所メールニュース 2025年06月号

このメールニュースはNPO法人「場の研究所」のメンバー、「場の研究所」のイベントに参加された方を対象に送付させていただいています。

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■場の研究所からのお知らせ

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皆様

 

6月になりました。初夏の日差しと梅雨の気配が入り混じった気候に身体がついて行けないように感じています。

 

さて、5月の勉強会は第4金曜日の23日勉強会が開催されました。ご参加下さった方々ありがとうございました。

今回は「場所ホロン」と「仏教における救済」との比較でその考え方を学びました。

5月のテキスト(楽譜)の内容については、下記にまとめてありますので、参加されなかった方も是非参考にして下さい。(オーケストラになぞらえて資料を「楽譜」と呼んでいます。)

 

なお、6月の勉強会は、5月と同様に第4金曜日の27日の予定です。(第3金曜日が20日以前になる場合は、勉強会は第4金曜日におこないます。)

楽譜のテーマは『進化のバックヤード』の予定です。

 

もし、勉強会について、ご感想・ご意見がある方は、下記メールアドレスへお送りください。今後の進め方に反映していきたいと思います。

contact.banokenkyujo@gmail.com

メールの件名には、「ネットを介した勉強会について」と記していただけると幸いです。

(場の研究所 前川泰久)

 

◎2025年5月の「ネットを介した勉強会」の内容の紹介

 第57回「ネットを介した勉強会」の楽譜 (清水 博先生作成)

★楽譜テーマ:『場所ホロンの救済』

 

◇仏教の教えを参考にした〈生命〉の考え方

・私たちの身体を構成している約40兆個と言われる細胞は、場所的生命体である個体の〈生命〉によって生かされて生きているばかりでなく、その死も、個体の〈生命〉に包まれておき、このことによって、それぞれが生ばかりでなく、死の苦痛からも解放されている。

・仏教の教えを参考にして、このように、場所ホロンとしての私たちが生かされて生きていく場所である場所的生命体としての地球を「浄土」と呼ぶことにすると、その〈生命〉に相当するものが「阿弥陀如来」の活きとなる。

 

◇阿弥陀如来と与贈循環

・場所ホロンとなるさまざまな生きものの個体からの〈生命〉の与贈によって与贈循環が生まれて、動的な「一即多、多即一」の状態が生まれることは、「一」となる阿弥陀如来の活きにとっても必要である。

・ガン細胞によっては、人間は生きていけないことから明らかなように、与贈循環の生成は場所ホロンばかりでなく、阿弥陀如来自身に相当する場所的生命体の〈生命〉にとっても必要である。

 

◇場所ホロンと阿弥陀如来との関係を考える

・ここで視野を広げて、宇宙に浮かぶ天体である地球を「浄土」と考え、そこに生きている私たち人間を含んださまざまな場所ホロン(共存在子)と「阿弥陀如来」との関係を考えてみることにしよう。

・私たちが場所ホロンとしてその〈生命〉(存在)を、生のみならず死も含めて、「阿弥陀如来」に与贈することが生かされて生きていく形をつくると考える根拠を、浄土宗や浄土真宗などの浄土門仏教の教えにたずねてみることにする。

 

◇与贈が生かされ生きていく形をつくると考える根拠について

・インドのある王様がすべての人々を苦悩から救済するために、四十八個の願を立てて修行をした。その結果、その願が認められて阿弥陀如来になったと言うことになっているが、その願の内で最も重要なものが第十八願(18番目の願)であると考えられている。

・それは「南無阿弥陀仏」という念仏を少なくとも10回程度唱えれば、阿弥陀如来によって浄土に救済されるというものである。

・「南無」とは与贈ということであるから、浄土の主体である如来に向かって、少なくとも10回程度念仏をすると言うことである。

 

・第十八願は与贈循環の願であり、この願によって「一即多、多即一」の浄土の状態が生まれる。

・場所ホロンが場所に存在して、場所が浄土となり場所的生命体(阿弥陀如来)が現れるわけであるから、もしもこの願によって場所ホロンが救済されなければ、場所的生命体(阿弥陀如来)自身も存在できないことになる。

・つまり第十八願には、如来自身もその存在(〈生命〉)を懸けている願いなのである。

 

・第十八願は与贈循環の願であり、如来自身がその存在(〈生命〉)を懸けて深く願って生まれた願であり、浄土門仏教を生み出してきたのであるが、信じなければ生きておれないほどの迫力を持っている。

・この願が生まれた当時は地球という概念もなかったわけだが、ただ「生かされて生きている」という考えは存在し、その場所として「浄土」と言う概念はあったと思われる。

 

◇阿弥陀如来に相当するものが地球の〈生命〉

・このように仏教における真実を受けとって、その真実を現代の地球に当てはめてみると、先ず「浄土」に相当するものが私たちをはじめ、さまざまな生きものの個体(場所ホロン)が生かされている地球になる。

・そしてその〈生命〉である「阿弥陀如来」に相当するものが場所的生命体としての地球の〈生命〉になる。

・そして第十八願にしたがっておこなわれる「南無阿弥陀仏」の念仏が私たち場所ホロンの存在(〈生命〉)の地球への与贈によって生まれる地球における「一即多、多即一」の存在(〈生命〉)の与贈循環である。

 

◇「〈生命〉のドラマ」のバックヤードに消えていくまでの考え方(死の苦悩からの救済)

・「この関係を信じて、念仏を唱えながら場所ホロンとしての私たちが自分の存在(〈生命〉)を地球へ与贈すれば、与贈循環によって地球の〈生命〉に包まれて存在(〈生命〉)することができると考えられる。

・そのことによって、私たちも地球における生物進化の活きを担いながら「〈生命〉のドラマ」のバックヤードに消えていくことができるのである。これこそが私たち場所ホロンの死の苦悩からの救済である。

 

◇「凡夫」たち場所ホロンによる与贈循環の重要性

・生物進化は天才の出現によって進められるのではない。

・「失敗は成功のもと」と言われるように、平凡な失敗を沢山積み重ねていくことによって、それを乗り越える形が生まれる言わば「大勢の凡夫たち場所ホロンによる与贈循環の仕事」である。

・浄土門仏教は地球の生物的進化を担っていく「凡夫」たち場所ホロンを救済するための宗教である。

 

(資料抜粋まとめ:前川泰久)

 

◎6月の「ネットを介した勉強会」開催について

楽譜のテーマ:『進化のバックヤード』

6月27日(第4金曜日)の17時よりの開催予定です。

ご期待ください。

 

これまでご参加下さっている方には、ご参加希望についてのお知らせを別途お送りします。

なお、新規に参加ご希望の方も、私のこのメールに返信でご連絡ください。

 

開催に際しては、場の研究所スタッフと有志の方にご協力いただき、メーリングリスト(相互に一斉送信のできる電子メールの仕組み)を使った方法で、参加の方には事前にご連絡いたします。

この勉強会に参加することは相互誘導合致がどのように生まれて、どのように進行し、つながりがどのように生まれていくかを、自分自身で実践的に経験していくことになります。

参加される方には別途、進め方含め、こばやし研究員からご案内させていただき、勉強会の資料も送ります。(参加費は無料です。)

 

場の研究所としましては、コロナの状況を見ながら「ネットを介した勉強会」以外に「哲学カフェ」などのイベントの開催をして行きたいと考えています。もし決定した場合は臨時メールニュースやホームページで、ご案内いたします。

 

もし、勉強会について、ご感想・ご意見がある方は、下記メールアドレスへお送りください。今後の進め方に反映していきたいと思います。

contact.banokenkyujo@gmail.com

メールの件名には、「ネットを介した勉強会について」と記していただけると幸いです。

 

なお、メールニュースが毎月届いていらっしゃらない方は、是非、ご連絡ください。

 

 

2025年6月1日

場の研究所 前川泰久

場の研究所メールニュース 2025年05月号

このメールニュースはNPO法人「場の研究所」のメンバー、「場の研究所」のイベントに参加された方を対象に送付させていただいています。

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■場の研究所からのお知らせ

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皆様

 

5月になりました。ゴールデンワイーク中ですので、自宅でゆっくりされたり、旅行に出かけてたりしている方も多いかと思います。

 

さて、4月の勉強会は第4金曜日の25日勉強会が開催されました。ご参加下さった方々ありがとうございました。

今回は新しい言葉として、生と死を含めた「場所ホロン(共存在子)」を学びました。

4月のテキスト(楽譜)の内容については、下記にまとめてありますので、参加されなかった方も是非参考にして下さい。(オーケストラになぞらえて資料を「楽譜」と呼んでいます。)

 

なお、5月の勉強会は、4月と同様に第4金曜日の23日の予定です。(第3金曜日が20日以前になる場合は、勉強会は第4金曜日におこないます。)

楽譜のテーマは『場所ホロンの救済』の予定です。

 

もし、勉強会について、ご感想・ご意見がある方は、下記メールアドレスへお送りください。今後の進め方に反映していきたいと思います。

contact.banokenkyujo@gmail.com

メールの件名には、「ネットを介した勉強会について」と記していただけると幸いです。

(場の研究所 前川泰久)

 

◎2025年4月の「ネットを介した勉強会」の内容の紹介

 第55回「ネットを介した勉強会」の楽譜 (清水 博先生作成)

★楽譜テーマ:『生命体としての地球に生きる』

 

◇ホロンついて

・もしも地球に生命があるのなら、地球を場所としてそこに共存在しているさまざまな生物の生命とその生命の関係は、私たちの生命と私たちを構成している多様な細胞の生命の関係に相当して、矛盾的自己同一「一即多、多即一」の関係にあると考えられる。

・ここで「一」に相当する生命体を場所的生命体、「多」に相当する生命体をホロンと呼ぶことにする。

 

◇動的で生成的なホロンについて

・一個の場所的生命体としての地球の生命と、地球を場所としてそこに存在している非常に多数のさまざまなホロンの関係は動的で絶えず新生されていると考えられる。

・場所的生命体とホロンの矛盾的自己同一の関係は静的なものでなく、絶えず新しく進化している動的で生成的なものでなければならない。

・そのことは、古いホロンが死に、新しいホロンが生まれるばかりか、ホロンが生物的に進化して、今日の状態に至っていることからも明らかである。

 

◇ホロンの生命の与贈循環

・分かりやすく言えば、場所的生命体を「舞台」として、非常に多数のホロンを「役者」として「生命のドラマ」が演じられ、そのドラマが絶えず進行していく必要がある。

・矛盾的自己同一の関係はその「生命のドラマ」における「舞台」と「役者」の関係を意味するもので、動的でかつ進化を可能とするものでなければならない。

・そのような関係をもたらす活きとして、ホロンの生命の与贈循環がある。その与贈循環によって、生命は地球の上で絶えず変化をしているのである。

 

◇ホロンにおける2つの与贈:〈いのち〉の与贈と死としての与贈

・ここでホロンの地球への生命の与贈であるが、それは卵モデルの白身の与贈に相当するものを考えるだけでは、まだ不十分である。

・大切なことは黄身に相当するその存在が与贈されなければ、生物進化という「生命のドラマ」は進行しないということである。

・言葉を変えると、ホロンは死ななければ、そのドラマの「役者」として、「舞台」に立てないのである。

・ホロンには、〈いのち〉の与贈のみならず、存在そのものの与贈(死としての与贈)もまたその「役者」の演技として例外なく要求されるのである。この存在に対する厳しさ故に、ここでは生き物ではなくホロンという呼び方をしているのである。

 

◇バックヤードという後ろの世界

・さまざまな〈いのち〉の演技をしてきた古い「役者」が舞台の幕の後ろの世界(バックヤード)に隠れなければ、新しい「役者」がその後ろの世界(バックヤード)から出てくることができない。

・このことは地球という場所的生命体(「舞台」)の大きさに限界があることから必然的に生まれてくることであるが、「舞台」の大きさに限界があればこそ、場所における共存在(矛盾的自己同一)というドラマが可能になるのである。

 

◇場所的生命体としての地球の進化の必要性について

・それでは、すべてのホロンに死によってその存在の与贈を例外なく要求していくという厳しい掟を押しつけてまで、場所的生命体としての地球はなぜ進化(生物進化)してこなければならなかったのだろうか?

・同じ状態にとどまっていても良かったようにも思われる。歴史的進化はなぜ地球に必要だったのであろうか?

・この問いに対する答えとして、私が考えているのが「場所的生命体としての地球は宇宙におけるその環境と動的平衡にある。そして宇宙は絶えず創造的に進化している。」ということである。

・ホロンとしての私たちの死と生とは、宇宙のこの創造的な進化の必然的な結果として生まれているのである。

・宗教はこのことを事実として受け入れる活きであると思う。

・強調しておきたいのであるが、私たちの生のみならず、その死にも、創造的な活きや意味がある。

 

◇地球のドラマの舞台について

・ホロンとしての生きものの存在の宇宙的な活きやその意味は、私たちが考える論理では表現しきれない。

・「生命のドラマ」のバックヤードをくぐってきた深淵の存在から魂が震えるような活きのあるアートの作品が生まれるのである。

・場としての地球の考察はそのドラマの舞台を、バックヤードの活きまでも含めて掴むことができるだろうか?

 

◇場所ホロン(共存在子)という考え

・「ホロン」という言葉は、アーサー・ケストラーが全体との有機的調和の活きをもつ個として導入したもので、日本では「全体子」と訳されていたのだが、全体子には個の存在の多様性そのものに対する考察がなかったので、全体主義につながる可能性があるということを言われて、いつの間にか消えてしまった。

・私が今回使ったホロンという言葉は「一即多、多即一」という「多」(個の多様性)の存在と「舞台」(全体)を超えるバックヤードの役割までを考えて死の活きを新しく加えるなど、ホロンの存在の多様性や全体としての場所を超えることを大切な出発点にしているので、これまで言われてきた全体子としてのホロンとはまったく異なる。

・誤解のないようにお願いしたい。そのような誤解を避けるために、今回このテキストで使った「ホロン」という言葉を、今後は「場所ホロン(共存在子)」と呼ぶことにする。

 

(資料抜粋まとめ:前川泰久)

 

◎5月の「ネットを介した勉強会」開催について

楽譜のテーマ:『場所ホロンの救済』

5月23日(第4金曜日)の17時よりの開催予定です。

ご期待ください。

 

これまでご参加下さっている方には、ご参加希望についてのお知らせを別途お送りします。

なお、新規に参加ご希望の方も、私のこのメールに返信でご連絡ください。

 

開催に際しては、場の研究所スタッフと有志の方にご協力いただき、メーリングリスト(相互に一斉送信のできる電子メールの仕組み)を使った方法で、参加の方には事前にご連絡いたします。

この勉強会に参加することは相互誘導合致がどのように生まれて、どのように進行し、つながりがどのように生まれていくかを、自分自身で実践的に経験していくことになります。

参加される方には別途、進め方含め、こばやし研究員からご案内させていただき、勉強会の資料も送ります。(参加費は無料です。)

 

場の研究所としましては、コロナの状況を見ながら「ネットを介した勉強会」以外に「哲学カフェ」などのイベントの開催をして行きたいと考えています。もし決定した場合は臨時メールニュースやホームページで、ご案内いたします。

 

もし、勉強会について、ご感想・ご意見がある方は、下記メールアドレスへお送りください。今後の進め方に反映していきたいと思います。

contact.banokenkyujo@gmail.com

メールの件名には、「ネットを介した勉強会について」と記していただけると幸いです。

 

なお、メールニュースが毎月届いていらっしゃらない方は、是非、ご連絡ください。

 

◎場の研究所の事務所の移転のお知らせ

皆さま、場の研究所の事務所が、2025年4月より移転いたしました。

 2016年以来、北大塚にあります日本ソフト(株)様の事務所をお借りして、活動をして参りましたが、事務担当の大場の徒手医学研究所の移転にともない、事務業務の効率化を含め、場の研究所を併設させていただくこととなりました。従って、場の研究所の事務関連業務は滞りなく継続運営して参ります。勿論、「ネットを介した勉強会」はこれまで通り継続いたします。

 なお、対面でのミーティングの開催の場合は、従来の北大塚の日本ソフトさんの地下の会議室を調整のうえ利用させていただけるとのことですので、これまで通りです。人数によっては他の公共施設の借用も検討いたします。

 また、場の研究所の活動はこれまで通りで、ご案内(勉強会など)や情報配信はメールでご案内いたします。今後ともよろしくお願いいたします。

 

場の研究所の新住所:〒101-0044   東京都千代田区鍛治町 2-8-12  JGN神田ビル 2F 

HP-URL:https:/www.banokenkyujo.org

 

2025年5月1日

場の研究所 前川泰久

 

場の研究所メールニュース 2025年04月号

このメールニュースはNPO法人「場の研究所」のメンバー、「場の研究所」の関係者と名刺交換された方を対象に送付させていただいています。

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■場の研究所からのお知らせ

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皆様

 

4月になりました。桜が満開のところもあるかと思います。

また、年度が新しくなり、お仕事などが変化している方もいらっしゃるのではないでしょうか?

季節の変わり目でもあり、体調を崩さないようにお過ごしください。

 

さて、3月の勉強会は従来通り、第3金曜日の21日勉強会が開催されました。ご参加下さった方々ありがとうございました。

3月のテキスト(楽譜)の内容については、参加されなかった方も、このメールニュースを是非参考にして下さい。(オーケストラになぞらえて資料を「楽譜」と呼んでいます。)

 

なお、4月の勉強会は、従来通り第4金曜日の25日の予定です。(第3金曜日が20日以前になる場合は、勉強会は第4金曜日におこないます。)

楽譜のテーマは『生命体としての地球に生きる』の予定です。

 

もし、勉強会について、ご感想・ご意見がある方は、下記メールアドレスへお送りください。今後の進め方に反映していきたいと思います。

contact.banokenkyujo@gmail.com

メールの件名には、「ネットを介した勉強会について」と記していただけると幸いです。

(場の研究所 前川泰久)

 

◎2025年3月の「ネットを介した勉強会」の内容の紹介

 第55回「ネットを介した勉強会」の楽譜 (清水 博先生作成)

★楽譜テーマ:『「在る」と「持つ」』

 

◇「持つ」から「在る」への変化の揺り戻しについて

・限られた地球の上で人々が生き続けていくためには、文明を「持つ」ことを進化させる形から「在る」ことを進化させる形へ変化させなければならないと考えられてきた。

・「在る」ということは、場所(大きく言えば、地球という場所)に互いの〈いのち〉がつながって存在する(共存在する)ということであり、それぞれが互いに無関係に存在するということではない。

・そのように在るためには、〈いのち〉の与贈を受けた者が与贈を返して与贈循環の形をつくること、つまり与贈を返して「一即多、多即一」の形をつくることが必要であり、これが続かなければ〈いのち〉のつながりが切れて、共存在の形が消えてしまうのである。

・実際、〈いのち〉のつながりが切れていくような変化が、「持つ」から「在る」への変化の揺り戻しとして現れる。

・実際、期待しているような形で〈いのち〉が返されないと、与贈している側はイライラしてしまう。期待しているのは、直接的か、間接的に「持つ」ことにつながる変化であり、このために「持つ」から「在る」への変化は直線的には進まないのである。

 

◇場所としての地球における存在の矛盾の現れ

・地球という場所における〈いのち〉の与贈循環をつくることが現代の課題であるが、その〈いのち〉の形がはっきりしないことから、揺り戻しによって場所としての地球に存在の矛盾が現れてくる。

・その変化が存在の文明への進化に対する揺り戻しとして出現してくると思う。

・その典型がバイデンからトランプへの変化として米国に出現している。ロシアとウクライナの戦いもそのように理解することができる。

 

◇「世間よし」と矛盾的自己同一

・「持つ」ための〈いのち〉の活きが「在る」ことを豊かにするためには〈いのち〉の与贈循環の形が生まれることが必要だが、実践的なレベルでそのことを説いたのが、前川さんも引用される「近江商人の三方よし」である。

・それは「売り手よし」、「買い手よし」、「世間よし」の三方の「よし」であり、売買に直接関係している「多」への与贈の他にも、直接的には関係しない「一」である「世間」という場所にも与贈がおこなわれて与贈循環がおきて矛盾的自己同一「一即多、多即一」が生成することの必要を説いたものである。

 

◇「三方よし」は場づくりにおける重要な考え

・ある場所に場が持続的に存在しているときには、その場所に与贈循環がおきて矛盾的自己同一が生まれているということを私が発見したのは、床のなかで眠る直前だったので、そのことを場の定理として記憶するためには、眠さと戦わなければならなかった。

・そう言う意味では、近江商人の「三方よし」は世間における場づくりの重要さを説いた言葉にもなっている。この「三方よし」という考えを延長して、地球という場所における売買に活用することが、永い目で見れば、人類の大きな課題になることは間違いないのである。

 

◇「一即多、多即一」は出発点、場所の〈生命〉(実存生命)に迫ることが目的

・以前、場の研究所で働いていただいた画家の平丸陽子さんは、現在京都に住んでおられて、画家として抽象的な画の新しい領域を創造的に開拓しておられるが、それは矛盾的自己同一が持続的に成立している場における「多」ではなく、場における「一」を画として表現することであると、私は理解している。

・それはたんなる「一」ではない。また「一即多、多即一」でもないのである。

・「一即多、多即一」は出発点であり、目的は「一即多、多即一」の「一」即ち場所の〈生命〉そのものに迫ることなのである。それが近江商人の「世間」に相当する。

・東京のJR馬喰町駅の近くで毎年のように個展が開かれますから、ご一見をお勧めする。

 

◇地球の「〈いのち〉のドラマ」を深く理解していく研究や文化が重要

・〈いのち〉の与贈循環によって地球全体が支えられる「三方よしの文化」が地球に広がることが最も大切である。

・それは地球全体が矛盾的自己同一によって一つの生命体になることを意味している。その地球の〈いのち〉が多くの「多」を支えている「一」としての生きた地球の〈いのち〉であり「場」に相当する。

・したがって、〈いのち〉の与贈循環を場の生成に結びつけて、地球の「〈いのち〉のドラマ」を深く理解していく研究や文化がますます重要になってくるのである。

 

(資料抜粋まとめ:前川泰久)

 

◎4月の「ネットを介した勉強会」開催について

楽譜のテーマ:『生命体としての地球に生きる』

4月25日(第4金曜日)の17時よりの開催予定です。

ご期待ください。

 

これまでご参加下さっている方には、ご参加希望についてのお知らせを別途お送りします。

なお、新規に参加ご希望の方も、私のこのメールに返信でご連絡ください。

 

開催に際しては、場の研究所スタッフと有志の方にご協力いただき、メーリングリスト(相互に一斉送信のできる電子メールの仕組み)を使った方法で、参加の方には事前にご連絡いたします。

この勉強会に参加することは相互誘導合致がどのように生まれて、どのように進行し、つながりがどのように生まれていくかを、自分自身で実践的に経験していくことになります。

参加される方には別途、進め方含め、こばやし研究員からご案内させていただき、勉強会の資料も送ります。(参加費は無料です。)

 

場の研究所としましては、コロナの状況を見ながら「ネットを介した勉強会」以外に「哲学カフェ」などのイベントの開催をして行きたいと考えています。もし決定した場合は臨時メールニュースやホームページで、ご案内いたします。

 

もし、勉強会について、ご感想・ご意見がある方は、下記メールアドレスへお送りください。今後の進め方に反映していきたいと思います。

contact.banokenkyujo@gmail.com

メールの件名には、「ネットを介した勉強会について」と記していただけると幸いです。

 

なお、メールニュースが毎月届いていらっしゃらない方は、是非、ご連絡ください。

 

2025年4月1日

場の研究所 前川泰久

場の研究所メールニュース 2025年03月号

このメールニュースはNPO法人「場の研究所」のメンバー、「場の研究所」の関係者と名刺交換された方を対象に送付させていただいています。

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■場の研究所からのお知らせ

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皆様

 

3月になり桃の節句を過ぎ、春らしい日が来る気配がいたします。

しかし、急に関東までも雪が降り、気象の変動に危惧しています。

なお、メールニュースの配信が少々遅れました。申し訳ありません。

 

さて、2月の勉強会は従来通り、第3金曜日の21日勉強会が開催され、今年初めての皆さんと議論でき、大変有意義だったと思います。ご参加下さった方々ありがとうございました。

2月のテキスト(楽譜)の内容については、参加されなかった方も、このメールニュースを是非参考にして下さい。(オーケストラになぞらえて資料を「楽譜」と呼んでいます。)

 

なお、3月の勉強会は、従来通り第3金曜日の21日の予定です。

楽譜のテーマは『在ると持つ」の予定です。

 

もし、勉強会について、ご感想・ご意見がある方は、下記メールアドレスへお送りください。今後の進め方に反映していきたいと思います。

contact.banokenkyujo@gmail.com

メールの件名には、「ネットを介した勉強会について」と記していただけると幸いです。

(場の研究所 前川泰久)

 

◎2025年2月の「ネットを介した勉強会」の内容の紹介

 第54回「ネットを介した勉強会」の楽譜 (清水 博先生作成)

★楽譜テーマ:『与贈と「勢い」』

 

◇戦争における勢いは止められなかったという発言。

・朝日新聞の今年の1月3日には、次のような記事があった。

1941年12月8日、日本はハワイの真珠湾やマレー半島を攻撃し、宣戦布告した。米英などに対する太平洋戦争の開戦である。

・45年の終戦後、昭和天皇は、初代宮内庁長官を務めた田島道治ら側近に対し、「勢い」「大勢」という言葉を使って「開戦は止められなかった」との発言を繰り返した。

・例えば50年12月26日。「兎に角軍部のやる事は真に無茶で、迚もあの時分の軍部の勢いは誰でも止め得られなかったと思う」。53年5月18日。「戦争を止めようと思ってもどうしても勢いに引きずられて了った」。

・ある学者は「勢い」を「水のようなもので、どちらかに向かうのを止めることはできない。力ずくで押さえ込むのではなく、進む方向を認識し、それに沿ったやり方で制御することが必要だ」という。

 

◇「勢い」は理性でも止められない

・「勢い」は日本の歴史に見られただけではなく、それ以前、1914年6月28日のことである。ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボで、オーストリア=ハンガリーの皇位継承者とその妻を暗殺したセルビアの青年が発した二発の銃弾が最初は誰も大きな戦争を生み出すとは思っていなかったので、不安定になった「火」をやがて理性が消せると思っていたのだが、その不安的な状態から欧米全体を巻き込む「勢い」が次第に生まれて、第一次世界大戦にまで発展してしまった。

 

◇与贈循環が場所に起きる場合の理性の重要性

・〈いのち〉の場所への与贈は、卵モデルによれば、白身の流動を生み出すが、白身は流れているけれど黄身(理性)のコントロールを受けているので、その流れには秩序がある。

・そのために器全体の白身と黄身の間には相互誘導合致が生まれて、互いに影響し合うので、西田哲学の矛盾的自己同一「一即多、多即一」の状態が生まれるのである。

・私がいう与贈循環が器(場所)におきるのはこの状態である。〈いのち〉(白身)だけでなく、理性(黄身)もしっかりはたらいていなければ、私たち(場の研究所)が考えているような場は生まれない。ここは誤解されやすいところである。

 

◇「勢い」が場所(器)に生まれる状態について

・しかし白身への卵の〈いのち〉の与贈がある臨界点を超えると、白身の流れが自己触媒的に流れ自体を刺激にして激しくなっていき、黄身も一緒に押し流されるようになってしまい、黄身(理性)による流れのコントロールが効かなくなってしまう。

・「勢い」が場所(器)に生まれるのはこの状態である。

・器の中の黄身の活き(理性の力)で、この状態をコントロールすることはできないので、たとえば大戦によって大きな被害が生まれて戦争が終わり、白身の流れが止まるまでその流れを続けるしかよい方法はなさそうに思われる。

・「勢い」によって始められた大戦は、大きな災害によって世界(器)全体の状態が大きく変って終戦が生まれるまで継続するのである。

 

◇与贈と「勢い」を分けるのは人々の存在の安定性

・与贈と「勢い」を分けるのは、世界(器)における人々の存在の安定性である。

・仮に世界(器)における人々の存在が不安定だとすると、小さな刺激で生まれた場所(白身)の変化が元の状態に収まらず、そのまま拡大して黄身(理性)が制御できる範囲を越えてしまい、「勢い」が生まれていく。

・実際、第一世界大戦や第二次大戦の直前には、場所的存在状態が不安定になっていて、人々はその場所的な状態を変えるような刺激に非常に敏感になっていたのである。

・日本が米英に対して開戦した41年前には、青年将校による5・15事件や2・26事件などによって、日本の首都東京の場所的存在状態が不安定化していて、昭和天皇が話したように、一個の黄身として、天皇がその白身の流れが「勢い」になっていくのを止めようとしても、もう止めることができない状態にあったと思われる。

・現在、ロシア(プーチン)、中国(習)、アメリカ(トランプ)が世界に生み出している存在の不安定性は非常に大きくなっているので、周囲の小国にも深刻な影響をもたらしている。

・その影響の一つの例が韓国における大統領の問題である。

・先ずはロシア、中国、アメリカの間にどのような関係が生まれるかによって、第三次世界大戦にまで発展するような白身の状態(「勢い」)が生まれるような存在の不安定性が場所(世界)に現れるかどうかが決まるのである。

 

◇トランプが場所的不安定性を強めるか弱めるかが今後の課題

・アメリカで生まれているトランプ新大統領による大きな急激の変化に世界の多くの国々の人々が同調していくことが地球という器に「勢い」を生み出すのか、あるいは現在生み出されている大国による不安定性を逆に消すようにはたらくのか、目を離すことができない。

・具体的には、トランプの関税という手段が存在の場所的不安定性を強めるのか、それとも弱めるのか。しばらく見ていく必要があると思う。

 

◇地球の場所的な不安定の状態を変えることができるか?

・トランプが考えている安定性はアメリカを中心にした場所的安定性であるが、そのことが地球全体の場所的安定性になるのか、例えば彼がパリ協定を正面から否定していくことから考えても、疑問がある。

・ただトランプの「経済的な損得の取り引き」という手段が、現在、ロシアや中国、そしてアメリカなどの大国によって生み出されている地球の場所的な不安定の状態を変えるということは可能性としてあるのではないかと思う。

・最後には、中国とアメリカの「取り引き」になりそうです。

 

(資料抜粋まとめ:前川泰久)

 

 

場の研究所メールニュース 2025年02月号

このメールニュースはNPO法人「場の研究所」のメンバー、「場の研究所」の関係者と名刺交換された方を対象に送付させていただいています。

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■場の研究所からのお知らせ

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皆様

 

2025年、早いもので2月になりました。

今年は、例年になく東北をはじめ日本の多くの場所で豪雪にみまわれていて、ご苦労されている方も多いかと思います。これぐれもお怪我をされないことをお祈りしています。

さて、今年の1月の勉強会はお休みをいただきましたので、2月が今年初めての勉強会がとなります。よろしくお願いいたします。

◎2025年の「ネットを介した勉強会」開催について

楽譜のテーマは『与贈と「勢い」』、2月21日(第3金曜日)の17時より、開催予定です。

ご期待ください。

 

これまでご参加下さっている方には、ご参加希望についてのお知らせを別途お送りします。

なお、新規に参加ご希望の方も、私のこのメールに返信でご連絡ください。

 

開催に際しては、場の研究所スタッフと有志の方にご協力いただき、メーリングリスト(相互に一斉送信のできる電子メールの仕組み)を使った方法で、参加の方には事前にご連絡いたします。

この勉強会に参加することは相互誘導合致がどのように生まれて、どのように進行し、つながりがどのように生まれていくかを、自分自身で実践的に経験していくことになります。

参加される方には別途、進め方含め、こばやし研究員からご案内させていただき、勉強会の資料も送ります。(参加費は無料です。)

 

場の研究所としましては、コロナの状況を見ながら「ネットを介した勉強会」以外に「哲学カフェ」などのイベントの開催をして行きたいと考えています。もし決定した場合は臨時メールニュースやホームページで、ご案内いたします。

 

もし、勉強会について、ご感想・ご意見がある方は、下記メールアドレスへお送りください。今後の進め方に反映していきたいと思います。

contact.banokenkyujo@gmail.com

メールの件名には、「ネットを介した勉強会について」と記していただけると幸いです。

 

なお、メールニュースが毎月届いていらっしゃらない方は、是非、ご連絡ください。

 

2025年2月1日

場の研究所 前川泰久

 

 

場の研究所メールニュース 2025年01月号

このメールニュースはNPO法人「場の研究所」のメンバー、「場の研究所」の関係者と名刺交換された方を対象に送付させていただいています。

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■場の研究所からのお知らせ

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皆様

 

2025年、あけましておめでとうございます。

皆様、お元気で正月を迎えられたと思います。

なお、年賀状をHPに掲載しましたので、下記URLでご覧いただけます。

本年もよろしくお願いいたします。

2025年年賀状(画像データ)URL: https://www.banokenkyujo.org/20250101/

 

さて、2024年12月は第3金曜日の12月20日に開催いたしました。

清水先生の「楽譜」のテーマは「場と共創」でした。

2024年最後の勉強会ということもあり、30名を超えるご参加をいただき、多くの議論が交わされ、大変有意義だったと思います。参加して下さったメンバーに感謝いたします。

 

さて、12月のテキスト(楽譜)の内容については、参加されなかった方も、このメールニュースを是非参考にして下さい。(オーケストラになぞらえて資料を「楽譜」と呼んでいます。)

 

なお、新年最初の勉強会ついて、当初は1月に開催する予定でしたが、場の研究所として、お正月ということもあり、なにかとあわただしい時期ですので1月はお休みにして、余裕をもって2月から勉強会をスタートしたい思います。

従って、2月の第3金曜日の2月21日に開催といたします。

 

もし、勉強会について、ご感想・ご意見がある方は、下記メールアドレスへお送りください。今後の進め方に反映していきたいと思います。

contact.banokenkyujo@gmail.com

メールの件名には、「ネットを介した勉強会について」と記していただけると幸いです。

 

なお、メールニュースが毎月届いていらっしゃらない方は、是非、ご連絡ください。

 

(場の研究所 前川泰久)

 

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◎2024年12月の「ネットを介した勉強会」の内容の紹介

 

 第53回「ネットを介した勉強会」の楽譜 (清水 博先生作成)

★楽譜テーマ:『場と共創』

 

◇創造力と空想力

・創造力と空想力とは何処かつながっているように思われる。カントは創造力の基盤を構想力に結びつけた。また三木清は「創造力の論理」は構想力の論理であるという趣旨のことを書いている。

・場の卵モデルで言えば、構想力は黄身の活き(〈生命〉の活き)によって生まれるものであり、〈いのち〉の活きである白身の活きに直接的に結びつけることはできない。しかし白身の活きは副次的な活きとして重要な役割を担っていると思われる。

 

◇卵モデルの欧米の人の理解について

・私は黄身を「役者」に、そして白身を「舞台」に例えたが、創造における両者の活きがはっきりするのは共創であると思う。

・共創という概念をドイツやアメリカで何人かの学者に伝えようとしたがうまく伝えられなかった。その原因を考えてみると、彼らが「場」というものをイメージできなかったからである。

・卵モデルで言えば、白身の流動性が低く、黄身がそれぞれその白身の居場所に入っている状態がイメージされるために、そのような黄身がそれぞれの得意な活きを一つの共通な目的である共創の目的に向かって寄与をすることが共創であると考えることになる。

・そこで彼らはその共創をintegrationと呼んだのである。日本にも、共創と言えばこのintegrationという言葉が逆輸入されて、日本における共創にも、それを使う人びとが生まれている。

 

◇共創のイメージ

・「共創」という言葉が使われていたところを実際に調べると、卵モデルで言えば白身の流動性が高くて閾値を越えて流動し、器にある黄身全体が器全体を流動する白身を共に場として受け入れて、器の同じ境界を共有していることが分かった。

・このような状況は各自の白身を場所である器へ与贈する(流動させる)ことによってしか生まない。

・このように〈いのち〉のドラマとしての舞台である場づくりを、すべての黄身の活きの前提とすることから、「共創」という言葉が日本の幾箇所かで生み出されてきたのである。

・その活きを分かりやすく言えば、共創することが生活を共にする人びと共通の人生の目的となり、共創の仲間が〈いのち〉のつながった兄弟のようになるのである。このような創造的関係は、「役者」である個人の存在を先ず立てて集まりの基盤を考える欧米では理解されにくいと思われる。

 

◇共創の考え方に対する理解のポイント

・何処が分かりにくいだろうかと考えてみると、やはり先ず、「共創の場所」への個人の〈いのち〉の与贈と、それによってその場所に生まれる〈いのち〉の与贈循環という考え方だと思う。

・その与贈循環は場を舞台の状態として共有したことによって生まれる「〈いのち〉のドラマ」の進行を表しているのであるから、ここが理解できないと、「〈いのち〉のドラマとしての共創」という考え方そのものが理解できないことになる。

・そのドラマのイメージに触れなくても定義できる共創の表現がintegrationなのである。でも、場の卵モデルを通して白身の状態を眺めると、両者の差は明らかである。

 

◇情報共有だけでは共創は生まれない

・場が生まれるのは場所の文化からであるが、場は広い意味での「舞台の情報」であり、それを場所(舞台)において読み解くことによって、狭い意味での情報(役者としての身心の操作情報)が得られる。

・その操作情報を共有してもドラマは共創できないが、場を共有することによってドラマを共演すること、つまり共創が可能になる。

・〈いのち〉のドラマは、一般的に言えば創造であるから、共創すなわち〈いのち〉のドラマを共演しようとすれば、情報からもう一歩元へ上がって、場を共有しなければならない。

 

◇共創における与贈の重要性

・私たちの場の勉強会は、ちょうど場と情報の活きの境界にあるのではないかと言う気がしている。

・それは勉強会をオーケストラの共演の形に近づけるように努力をして下さる方が何人かおられて、操作情報から共創の場を創るように与贈しておられるからである。

・このことから分かるように、情報からその元になる場を求めるためには、適切な〈生命〉(黄身)の活きと〈いのち〉(白身)の場所的与贈が必要になるのである。

 

◇多様性を認め、「共に生きていく」という考え

・「日本文化は場の文化である」と言われるが、これまでの説明から分かるように、場の文化は「共創の文化」である。

・それは具体的には〈いのち〉の場所的与贈によって共創の場所に与贈循環を生み出し、その活きで生まれる〈いのち〉の創造的な活きによって新しい活きを創造的に生み出す文化である。

・なぜ共創の文化が日本に生まれたかには、いろいろな理解の仕方があると思うが、その根底にあるのが、「互いの違いを活かしながら一緒に生きていく」ということでなければ、模倣にとどまり、共創は生まれなかったと思うす。

 

◇共創には文化の違いがある

・日本では、家庭や企業に生まれる活気のある調和も、メンバーの共創によって生まれるものが少なくなく、場所全体を場が支配して、それなりに活気を保っていた。その根本には、やはり、メンバーの〈いのち〉の場所への与贈があったと思う。

・上記の説明はintegrationについては詳しく触れていないが、この共創の方法が上記で説明した「場における共創」より劣っていると考えているわけでは全くない。

・それは地球における文明の歴史を見れば明らかである。ただそれぞれの共創の方法には文化としての特徴があるので、それを活かしていくことが、地球の温暖化がますます深刻になってくる、これからの時代には、非常に必要になると思う。

 

(資料抜粋まとめ:前川泰久)

 

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◎2025年の「ネットを介した勉強会」開催について

最初にお知らせしましたように、勉強会は1月はお休みとし、2月21日(第3金曜日)に開催予定です。

これは、2月のメールニュースで再度ご案内をします。また、これまでご参加下さっている方には、ご参加希望についてのお知らせを別途お送りします。

 

開催に際しては、場の研究所スタッフと有志の方にご協力いただき、メーリングリスト(相互に一斉送信のできる電子メールの仕組み)を使った方法で、参加の方には事前にご連絡いたします。

この勉強会に参加することは相互誘導合致がどのように生まれて、どのように進行し、つながりがどのように生まれていくかを、自分自身で実践的に経験していくことになります。

参加される方には別途、進め方含め、こばやし研究員からご案内させていただき、勉強会の資料も送ります。(参加費は無料です。)

 

場の研究所としましては、コロナの状況を見ながら「ネットを介した勉強会」以外に「哲学カフェ」などのイベントの開催をして行きたいと考えています。もし決定した場合は臨時メールニュースやホームページで、ご案内いたします。

 

2025年1月5日

場の研究所 前川泰久