メールニュース

※ このメールニュースは、NPO法人場の研究所のメンバー、場の研究所の関係者と名刺交換された方を対象に送付させていただいています。

※ 「メールニュース」は、場の研究所メールニュースのバックナンバーを掲載しています。



2017年分

場の研究所メールニュース 2017年4月号

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「〈いのち〉を居場所に与贈して〈いのち〉の与贈循環を生み出そう」


〈いのち〉とは「存在を続けようとする能動的な活き」である。


(清水博)


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2017年4月のメールニュースをお届けいたします。

 

◎3月はテーマ:「人工知能(AI)と場の考え」ついて場の研究所にて開催。


講師は元NEC中央研究所のエンジニアで、脳型コンピュータの研究をされた松田雄馬博士にお願いしました。話題のAIについての考え方と、AIの対応可能な範囲などその将来性と場の考えとの関係についてお話いただきました。


15時から17時までは、前回のダーウィンルームでの清水先生のお話をベースに、過去の勉強会で使った「生命とは何だろうか」を紹介しながら、場の理論の紹介をいたしました。これは2002年頃の資料ですが、今、世界で起きている大きな変化や混乱を示唆する内容もあり、興味深いと思います。

ここに一部紹介します。

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「生命とは何だろうか」

 

人の一生は筋書きの決まっていないドラマである。人は誕生直後から、与えられた状況の中で、この生命のドラマを即興的に演じていかなければならない。生命とは、即興的なドラマを創り出す能力のことである。演じ甲斐のあるドラマを演じて終わることこそ、人生の課題である。人間に限らず、一個の細胞にも、一つの企業にも、また一つの社会や国家にも、さらにまた地球にも、それぞれのドラマがある。近代という時代は、一口に云えば、生命のドラマを人間が操作できるゲームであると誤解した時代である。その結果として、ゲームに勝って「人生の勝利者」になることが人間として生き甲斐のある生きかたであると考えてきたのである。生き甲斐ある人生とは、持つためのゲームに競争して勝つことであると、勝つために、わき目も振らずに生きる生き方、私はこれを「新幹線」と呼んでいる。

 

ドラマをゲームと混同して、操作と競争というゲームの方法によって生命のドラマを取り扱ってきたために、処理できない多くの問題が蓄積して行き詰まり現象おこしている。ゲームであれば、撃たれた敵は画面から消えてなくなる。しかしイスラエルとパレスチナの紛争では、互いに撃てば撃つほど憎しみが増幅されて、決して消すことができない影響をドラマの筋に与え、それぞれの文化を憎しみの色で染める可能性すら示している。またこれと同様な原理によって、世界にテロとその報復の限りない連鎖が広がる危険性があるのではないだろうか。これほどの大きな負の遺産を子孫に残すべきではない。

 

またさらに炭酸ガス、ゴミ、放射性廃棄物など、我々自身が存在することによって生じてきた問題を、操作と競争というゲーム的方法によって解決することができるだろうか。また経済のバブル化現象は市場がドラマの舞台としての本来の役割を放棄して、ゲームの対象に変化をする現象ではないだろうか。後で少し詳しく考えるが、倫理は生命のドラマの中で生まれる生命の全体的な活きである。したがってゲーム化した市場経済に参加をして生き残ろうと激しい競争をしている企業からは倫理感が消えるのは当然である。生命のドラマの演じ方を子供たちに教える人間の教育が家庭からも、学校からも、そしてまた社会からも消えて、ゲーム化した社会の競争に勝つための教育をサラブレッドのようにたたき込まれている。

 

東洋にはさまざまな思想や哲学があるが、それらには共通した基盤の上に打ち建てられたさまざまな建物のようである。その基盤を現代の言葉で表現すると、結局、「地球には大きな地球的生命がある」ということを認めるということである。これを地球的生命存在の基本公理と呼ぶことにしよう。西洋でも、地球は生きているというガイア思想が提出されていることから、東洋的な考えは東西に関わらず受け入れることができる考えである。この公理の上で、「人間はさまざまな生物と共に地球的生命を自己組織しながら、その地球的生命の活きの中で活かされて生きている」と考える。これを生命的存在の原理と呼ぶことにしよう。

 

東洋の地球的生命の存在という考え方についてもう少し補足してみよう。東洋の考え方では、人間の視点から見ると地球的生命がどのように見えるかということばかりでなく、同時に、地球的生命の視点から見ると人間がどのように見えるかということが重要なことと見なされている。このことが東洋に独特な生死観を与えてきたのである。その理由は、人間の生前にも、そして死後にも、地球的生命は継続して存在しているからである。これらのことは地球的生命を一人の人間の生命、また人間や生物の生命をその人間の人体を構成しているさまざまな細胞の生命に置き換えて考えてみるとよく理解できる。人間の生命は細胞の生命の足し合わせではなく、人間には、人間の生命と細胞の生命という質の異なる生命が二重に存在していることになるのである。これを生命の二重存在性の公理と呼ぶことにする。

 

細胞は人間の生命の中で生まれて、人間の生命の中へ死んでいく。人間の生命を持続的に継続するために死ぬのである。細胞がどこへ死んでいくかということまでを理解しなければ、細胞の存在意義が理解できない。それはガン細胞のように、自己中心的に生き続け、人間の生命の中へ死のうとしない細胞が存在するからである。このように人間の生命の中へ死ぬことができない細胞は、結局、人間の生命を殺し、自分自身も死ぬことになる。同様なことが人間の生命と地球的生命の関係にも当てはまると考えるのである。

 

生命の二重存在性という観点から考えると、死によって人間は地球的生命の中へ移行すると考えることができる。死後に移行する地球的生命は人間であろうと、それ以外の生物であろうと、まして人間の生前の社会的地位や財産がどうあろうと、区別することはないから、ここに命のある生き物の絶対平等の考えが生まれてくるのである。死から生を見るということは、地球的生命から人間の生命を見るということの重要な部分になるのである。

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以上ですが、今、求められていることだと感じました。

 

さて、松田さんの勉強会でのお話について、紹介したいと思います。但し、4月8日の共存在企業研究会で、ほぼ同じテーマで内容を深めての講演をお願いしていますので、項目のみとさせて頂きます。

 

説明内容:

松田様は、京都大学で地球工学、数理工学などを勉強されNECに就職、AI関係の仕事をされその後、再度研究を要望。電子工学研究のために、東北大学の大学院に入られた研究者です。以上の経歴を経て、専門は、「大脳視覚情報処理」と「脳型コンピュータ」で、近々、『人工知能の哲学』というご著書が出版されます。

今回は、人工知能はなにか?ところから、お話いただきました。

目次としては:

第一章 人工知能とは何か

第二章 「知能」の探究

第一節 「知能」を探る「視点」

第二節 「脳」から紐解く「知能」

第三節 「生命」から紐解く「知能」

第三章 人工知能が乗り越えるべき課題

 

という内容で、詳細を今回は割愛させて頂きますので、よろしくお願いいたします。

是非、共存在企業研究会での更なる議論を展開させていただく予定です。

 

勉強会では補足として清水先生から下記の様な内容で説明。

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◎人工知能(AI)と人間の知能(HI)

 

「見るもの」と「働くもの」

 ・見るもの:科学、現代医学、情報工学

  (居場所から離れて居場所や対象を見る主客分離)

 ・働くもの:居場所での生活、東洋医学、〈いのち〉の科学

 (居場所に存在して居場所とその存在者に働きかける主客非分離)

 

 AI:見るものの知能(外側から主客分離的に観察していく知識)

 HI:働くものの知能(内側に入って主客非分離的に獲得する知識)

(居場所と非分離的になるためには居場所への行為の与贈が必要!)

 

創造とは?(← HIにはできるがAIにはできないものは創造)

・居場所における新しいポジションと、既知のポジションからそこへ至る

・新しい道筋(論理、ルール)を発見すること。

  新しいポジションの発見:場所的存在感情(パトス)が必要

  新しい道筋の発見:場所的存在論理(ロゴス)が必要

 

・カント「天才の創造力とは、ロゴスとパトスを統合する構想力
である」

・三木清「構想力とは、ロゴスとパトスの統合によって、技術から法律まで新しい形をつくる社会技術の活きである」

・清水博「ロゴスとパトスの統合とは、場所的存在感情を鍵穴とし場所的存在論理を鍵として、両者を場所において相互誘導合致させることである」

 

共創とは?:居場所における集団的なロゴスとパトスの相互誘導合致。

 

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このあと、Q&Aとなり、多くのディスカッションができました。

今回は、AIと言われる言葉が、何でもできるように思われすぎており、今後の課題を明確にして進めるべきだと感じました。

AIというものの本質を再認識できたと思います。ご参加頂いた方々有り難うございました。

なお、第3回 共存在企業研究会については、このメールの追伸部分をご参照下さい。


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■勉強会のご案内


テーマ:仮題「<いのち>の医療(徒手療法から見えてくるもの)」

日時:4月28日(金曜)17時から19時30分までの予定です。

講師は仙台在住の徒手療法家の本多直人様から「手当と場の理論」についてお話いただく予定です。

4月は共存在企業研究会が月初めにあることから、勉強会は月末とさせて頂きます。

お間違いないようにお願いいたします。

勿論、清水先生からのコメントをいただきながら進めます。

 

従来通り15時からワイガヤ的に議論を進めて、17時より勉強会を行います。

 



場所:特定非営利活動法人 場の研究所


住所:〒170-0004 東京都豊島区北大塚 1-24-3


Email:info@banokenkyujo.org



 

参加費:会員…5,000円 非会員…6,000円



 

申し込みについては、毎回予約をお願いいたします。

(なお、飛び入りのお断りはしておりません。)


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■編集後記


今回は、松田雄馬様に貴重な「AIと場の考え方」の説明をしていただき、大変面白かったと言う声が多く聞かれました。4月8日の共存在企業勉強会にも是非、ご参加いただければと思います。(下記に添付)

 


次回の勉強会は、第4金曜日の4月28日(金曜)に開催いたします。テーマが仮題「<いのち>の医療(徒手療法から見えてくるもの)」ついてです。昨年のシンポジウムや、2月の勉強会でも医療と場の理論について議論がありましたが、4月は違った観点での内容となると思います。ご参加のほどよろしくお願いいたします。

 


特定非営利活動法人 場の研究所


住所:〒170-0004 東京都豊島区北大塚 1-24-3


電話・FAX:03-5980-7222


Email:info@banokenkyujo.org


ホームページ:http://www.banokenkyujo.org

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追伸:

追加情報として、共存在企業研究会の開催案内を紹介します。

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共存在企業研究会 開催のご案内    (場の研究所事務局)

 

場の研究所は、日本ナレッジ・マネジメント学会の後援のもとに第三回共存在企業研究会を開催します。共存在企業研究会は、人としての主体性と生き続けたいという願いを互いに大切にして、少数派や、弱い立場にある人者たちも差別なく共に存在していく共存在思想に基づく企業経営を目指した研究会です。現在、人工知能への期待の高まりから、人工知能を基軸に据えた事業展開を目指す企業が増えています。優れた記憶力と分析力をもっている人が多くの経験を積むだけでは、一流のプロ棋士にはなれず、さらに創造的な知能が必要であると世間では広く信じられています。

 

最近、その一流のプロ棋士が深層人工知能(deep AI)を相手に戦って、負けることが多くなってきたというより、勝つことが難しくなってきたことから、深層人工知能が複雑な思いで注目されています。また深層人工知能がこの調子で進歩をしていくと2020年には人工知能の知能が人間の知能に並ぶ「シンギュラリティ」(特異点)がやって来て、2045年には人間の知能の10億倍の能力をもつようになるとも言われています。このようなブームの尻馬に乗ったのか、人工知能による自動車の自動運転が近い将来にできるようになるというようなことをマスコミも言っています。もしもそうであるならば、人工知能を上手く取り込んでいかなければ、企業の経営も危ないということになるでしょう。

 

そこで今回の研究会では、人工知能の知性と、人間の知性とを比較して、それぞれの特徴を明らかにすることを第一の目標といたします。そもそも、この知性の性質が根本的に異なるものであれば、「シンギュラリティ」という考え方自体が成り立たないわけですし、またそれぞれの特徴を掴むことが、企業の人工知能導入の戦略にとって重要なポイントとなる筈です。今回はNECで人工知能を実際に研究していたばかりでなく、このような問題点をおさえて書かれた『人工知能の哲学』(東海大学出版から近々出版予定)の著者である松田雄馬博士による人工知能に関する講演と、その本を書評した場の研究所長清水 博による人間の知能の特徴に関する講演を企画いたします。

 

 

【日時、申込み】

 

・開催日:2017年4月8日(土)13:30-18:00  

(受付:12:30より)
・会場:エーザイ株式会社本社ホール/東京都文京区小石川4-6-10

・参加費:3,000円

・申 込

 場の研究所事務局へ下記をご記載のうえメールにてお申し込みください。 
 1.会員の種別(個人・法人) ※非会員のご記入は不要です。
 2.氏名
 3.所属先


 申込先:平丸陽子(場の研究所)  

 E-Mailアドレス:bahiramaru@gmail.com

 申込メールの件名は「4.8参加申込」とご入力下さい。


 【特定非営利活動法人 場の研究所】

  新住所:〒170-0004   東京都豊島区北大塚 1-24-3

 電話:03-5980-7222  

ホームページ:http://www.banokenkyujo.org

(なおホームページからも申し込み可能です)

 

 

【プログラム概要】

 

第三回テーマ 『AIと場』

 

主催:場の研究所

後援:日本ナレッジ・マネジメント学会

協賛:株式会社博進堂、富士通株式会社、ヤフー株式会社、

株式会社ワークハピネス、エーザイ株式会社

 

13:30-13:35 開会の辞 

 ・高山千弘(エーザイ株式会社 執行役員 知創部長 )

 

13:35-13:45 後援団体からの挨拶

・花堂靖仁先生(日本ナレッジ・マネジメント学会 理事長)


13:45-15:00 セッション1

 ・松田雄馬博士(元(株)NEC)

  『AIの哲学』

 

15:00-15:15  休憩

 

15:15-16:00 セッション2 基調講演 

・清水博先生(場の研究所 理事長)

  『人間と場の知性』

 

16:00-16:15 休憩


16:15-17:45 セッション3

 ・ワークショップ:

  『AIと場について』

 

 閉会の辞
  ・前川泰久氏(株式会社本田技術研究所 社友)

※本プログラムは予定であり内容が変更となる場合もございます。

 

★指定参考文献:清水 博 最新著書『〈いのち〉の自己組織』 

東京大学出版会発行


 

場の研究所メールニュース 2017年3月号

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場の研究所 定例勉強会のご案内

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ホームページ:http://www.banokenkyujo.org/

 

 

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「〈いのち〉を居場所に与贈して〈いのち〉の与贈循環を生み出そう」

〈いのち〉とは「存在を続けようとする能動的な活き」である。

                         (清水博)

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2017年3月のメールニュースをお届けいたします。

今年も場の研究所のイベントへの参加をよろしくお願いいたします。

 

◎2月はテーマ:

「いのちの医療とその活用:居場所における共存在性を高めることによって、患者の免疫力を高めて内在的な病を治療する活動」と言うテーマで勉強会を行いました。

 

 15時から17時までは、初めて参加された方が3名ほどいらして場の研究所の活動内容をベースに、場の思想を絵柄ベースで前川理事が説明。清水先生が付け加えるという形で進めました。

内容は前回の紹介とラップするところもありますが、よりわかりやすい絵柄にして早め

の理解をして頂きました。要点を紹介しますと、外側から外観的に捉えている自己と、身体を構成している細胞の活きを内観して内側から捉える自己、そしてそれに関連して局在的自己と、遍在的自己のイメージ。更に、これらの考えに基づいて場に於ける人の存在を卵モデルで表現。最初は、混ざり合わない白身と、その後の白身の広がりと混ざり合いによる共有への変化。

そして即興劇モデルの役者と観客の関係についても説明しました。

 

17時からは、講師はエーザイ(株)の高山様の紹介の同社の社員の寺本 哲之様に体験的で感動的なお話をいただきました。参加者も多く、トータルで20名を越え充実した勉強会になりました。

寺本様は現在エーザイ(株)のメディスンクリエーション部門におつとめで、通称、筑波研究所での新薬の開発をされている博士号をお持ちの方です。

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説明内容:

 寺本様は、これまで脳腫瘍の手術を2回受けた患者の身でありながら、その患者を治療する医薬を創造する者として主客非分離的に考え、そして働くというhhc(ヒューマン・ヘルス・ケア)というエーザイの方針をご自身で実践しておられる方です。寺本様が場の研究所で話される動機は、場の研究所で唱えてきた「〈いのち〉の医療」の方針である共存在を高める(深化させる)ことによって、がんに対する免疫力を高めることができるという確信を、ご自身の体験を通じて得られているからです。そこでこのことを社会に広めること

を大きな目標にしておられるのです。

 

実際、この病を通して得た体験から、自分が多くの人々と共存在をしていて、その多くの人びとに支えられて生きていることを実感できて、本当に今が幸せであると感じている。また自分がこの世の中に存在していることが、それらの皆さんからも「あなたが居て

くれて良かった。」と感謝されることが、強いこころの支えになり、希望を生む。人には「愛、歓び、幸福」を感じると、「歓び、幸せ」に満ちた「こころ」の状態が免疫力を向上に導く。つまり、人間にはHappiness Sensorがあり、支え合って存在しているという「共存在感」

が高まると「歓び」がわき上がり、免疫力が高まる。

 そう考えると人だけではなくて、自然、動物(ペットなど)による癒やし。音楽による癒やしなども歓びをあたえるので、免疫向上効果があると考えられる。

 

〈いのち〉の医療の原理を絵柄にすべく前川理事がトライした絵を紹介。

◎最初は身体の内部環境は、病で不安定。自己治癒力が低下。

⇒周りの人が、あなたが居てくれて、本当に良かった。有り難う。感謝している。

(ドラマの中での価値ある役割)

⇒自分の存在が周りに喜ばれることで、自分も喜びを得る。存在に価値があると認識

することで自己治癒力が増す。

即ち、外部環境における共存在の深化の活きによって、相互誘導合致的に生まれる内部環境における活きが免疫力の強化となる。

 

以上を絵と文字で表した内容でした。

これには、寺本様も「その通りでわかり易い」というコメントを頂きました。

 

その後、清水先生が〈いのち〉の医療における免疫の理論の資料を配布して、簡単に説明されました。

 

主な内容:

 

★〈いのち〉の科学の免疫理論

  物理学の原理にもとづく免疫の理論から

  生物学の原理にもとづく免疫の理論へ

 

◎「静的な場」と「ドラマチックな場」

 ・静的な場:閾値以下の〈いのち〉の与贈

(→〈いのち〉の自己組織なし)

 ・ドラマチックな場:閾値を超える〈いのち〉の与贈が必要

  (→〈いのち〉の自己組織あり)

〈いのち〉のドラマが生まれる。共存在の深化(〈いのち〉

のドラマ)はドラマチックな場でのみおきる。

 

  (〈いのち〉の自己組織と与贈循環の二つはドラマチックな場に

おいておきる同一現象の二面;ドラマチックな場の時間に支配

される)

 

◎〈いのち〉の重層的な自己組織と与贈循環

  自己の外部環境と内部環境の相互誘導合致の裏ではたらく。

  自己の内部環境を外部環境に整合的に合わせると、その外部環境も

  内部環境に合わせて整合的に変化をし、両者が相互整合的な状態に

  向かって鍵と鍵穴のように、相互誘導合致的に変化をしていく。

     

◎免疫によるがんの自然治癒(免疫の生物学的原理)

 上の相互誘導合致の変化におきる「鍵」を変化させる力が免疫力に

相当する。免疫によるがんの自然治癒には、〈いのち〉の重層的な

自己組織と与贈循環ができる居場所の構造と、ドラマチックな場が

生まれる場づくりが必要。

 

◎地球の〈いのち〉の衛星

・存在の宇宙:自己をその内部に主客非分離的に含んだ宇宙

 〈いのち〉のドラマの舞台としての「〈いのち〉の星」地球を含む。

 自己はその「地球の〈いのち〉の衛星」であり、二つとない自己の

存在が、地球の〈いのち〉のドラマの進行に大切な寄与することは

大きな喜びである。

(そのためには内外両環境が相互整合的に合致していくことが必要。)

(自己は地球の〈いのち〉の引力圏にあり、消滅すれば地球に帰る。)

 

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ここで、先生が強調されたのは、共存在の思想が重要であること。

 

貴重な〈いのち〉をいただいて地球の上に生まれてきた自分という「存在」だけでなく、それと同様な他者の「存在」も大切にする。その存在には、主体性や願いがありますから、一緒に生きていることだけの「共生」という概念とは異なっています。政治的な意見の差や文化の差、社会的な地位の差、貧富の差、人種の差、信仰の差などよりも、主体的な存在とその存在を続けたいという願いがまず大切にされるのです。そしてさらにこの思想を、可能な限り類と種を超えて、地球に広げていくのです。

 

この共存在思想を受け入れると、自分の存在が他者に喜んでもらえることが自分の生き甲斐になり、大きな喜びになりますから、互いにその様に振る舞い、また努め合う「共存在の深化」という活きが人びとの集まりに生まれてきます。その共存在の深化のために必要なことは、自分たちが存在する居場所へ、自分の〈いのち〉を与贈することです。

 

ここで〈いのち〉とは、すべての生きもの(生活体)がもっている「存在を続けようとする能動的な活き(はたらき)」のことであり、それは生きものの本能的とも云えるものです。生きものは〈いのち〉をつくりながら生きていきますから、〈いのち〉を居場所に与贈

しても、死ぬことはありません。居場所に〈いのち〉が生まれると、逆に居場所からその〈いのち〉の与贈を受けて、生き生きと生きていくことができます。このことを「〈いのち〉の与贈循環」と言います。(免疫力は居場所から受ける〈いのち〉の与贈という性質をもっています。)居場所に〈いのち〉の与贈循環が生まれると、居場所の場が一変します。それまでの動きのない静的な場が、動きのある「ドラマチックな場」に変わるからです。そして生きものが「役者」となって、居場所を「舞台」とした「〈いのち〉のドラマ」を生みだすために、活気が出てくるのです。

 

複数の生きものがドラマチックな場で共存在していくためには、互いの活きがどこか異なっていて、全体として意味のあるドラマを生みだしていくことが必要です。人間の身体は約60兆個という多数の細胞からできていると言われていますが、この莫大の数の細胞は、それぞれ互いに異なる活きをしながら共存在しています。

 そしてその居場所としての身体に〈いのち〉の与贈循環が生まれて〈いのち〉のドラマが続いていきます。そのドラマによって人間が成長していくのです。

 

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このあと、Q&Aとなり、多くのディスカッションができました。

 

今回は、初めての方も意見を出していただき、実際の障害を持つお子さんや人をサポートしている参加者からも、熱心な質問や自分の進めている方向性に対する議論も出来ました。大変、密なディスカッションとなり有意義な勉強会でした。

ご参加頂いた方々有り難うございました。

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■勉強会のご案内

テーマ:仮題「人工知能(AI)と場の思想」

日時:3月17日(金曜)17時から19時30分までの予定です。

講師は元NEC中央研究所のエンジニアで、脳型コンピュータの研究をされた方です。現在話題になっているAIについての将来性と場の思想についてお話いただく予定です。

清水先生からのコメントをいただきながら進めたいと思います。

 

従来通り15時からワイガヤ的に議論を進めて、17時より勉強会を行います。

 

場所:特定非営利活動法人 場の研究所

住所:〒170-0004 東京都豊島区北大塚 1-24-3

Email:info@banokenkyujo.org

 

参加費:会員…5,000円 非会員…6,000円

 

申し込みについては、毎回予約をお願いいたします。

  (なお、飛び入りのお断りはしておりません。)

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■編集後記

 今回は、寺本様に貴重な体験と共存在の大切さをわかりやすく説明していただきました。存在している事に感謝し、周りに感謝される事。

これは、健康のベースとなる免疫に効果があるとう内容も、大変興味深く聞いて頂けたと思います。

 

 次回の勉強会は、従来通り第3金曜日の3月17日(金曜)に開催いたします。テーマが話題のAIについてですので、興味のある方も多いと思います。ご参加をよろしくお願いいたします。

 

特定非営利活動法人 場の研究所

住所:〒170-0004 東京都豊島区北大塚 1-24-3

電話・FAX:03-5980-7222

Email:info@banokenkyujo.org

ホームページ:http://www.banokenkyujo.org

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追伸:

追加情報として、下北沢「ダーウィンルーム」でのイベント:

「生命を捉えなおす研究会」で3月11日(土)にゲストとして清水先生が参加されます。テーマは「続・二十一世紀の科学者たち」。

申し込み、情報については下記のへご連絡ください。

 

◆ お申込み先

好奇心の森「ダーウィンルーム」担当:清水久子

〒155-0032 東京都世田谷区代沢5-31-8

tel & fax :03-6805-2638 mail:darwinroom@me.com

営業時間:12:00 - 20:00/不定休あり

http://www.darwinroom.com/

 

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場の研究所メールニュース 2017年2月号

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場の研究所 定例勉強会のご案内

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ホームページ:http://www.banokenkyujo.org/

 

 

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「〈いのち〉を居場所に与贈して〈いのち〉の与贈循環を生み出そう」

〈いのち〉とは「存在を続けようとする能動的な活き」である。

                         (清水博)

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2017年最初のメールニュースをお届けいたします。

今年も場の研究所のイベントへの参加をよろしくお願いいたします。

 

◎1月は勉強会テーマ:「内側から見た自分と外側から見た自分」

(情報の氾濫と浦島太郎)を、1月20日(金曜)に開催しました。

 

 15時から17時までは、これまでのように場の思想についての説明をおこない、初めて参加された方に事前の勉強をして頂きました。場の研究所のここ2年くらいの活動内容をベースに、場の考え方をなるべく、絵柄を多くした形で前川理事がアレンジして紹介いたしました。

要点を紹介しますと、外側から外観的に捉えている自己と、身体の活きを通して内観的に内側から捉える自己の差、そしてそれに関連して局在的自己と、遍在的自己のイメージ。

即ち、二領域的な自己の捉え方をまず理解していただいた。更に、これらの考えに基づいて場に於ける人の存在を卵モデルで表現。最初は、混ざり合わない白身と、その後の白身の広がりと混ざり合いによる共有への変化。そして即興劇の役者と観客の関係についても例を揚げて説明。基本は「場の思想」の本をベースにした絵柄でしたので、本を読んでいた方には、かなり理解が進んだと思います。

 

17時からは、清水先生が新年早々、日記に書かれたノートをベースに「〈いのち〉の重層的自己組織と与贈循環」という内容で勉強を行いました。

 

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説明内容:

 自己がその身体を内観する活きと、居場所を内観してそこに自己を位置づける活きとは、どのように関係しているだろうか。

 この問題に回答を与えるのが、〈いのち〉の重層的自己組織と与贈循環である。ここで内観とは、〈いのち〉の即興的なドラマを通じて、その舞台に位置づけられた役者の活きを観ることである。

 

 約60兆個とも言われる自己の身体を構成している細胞の状態によって、居場所における自己の活きが影響を受けることは言うまでもないが、それだけではない。自己の身体は上下二つの与贈循環の交差点として、上下二つの居場所の自己組織を干渉なく進める必要が

ある。そのためには、どのような条件が満たされる必要があるのか?

 

──それは、上層の居場所に生まれる場を受けて、個体の身体に細胞たちが演じる〈いのち〉のドラマの舞台に参観する「観客」が生まれ、その観客の要望にしたがって、役者となった細胞たちがドラマを演じていく傾向が生まれるのである。

 

 このように重層的な〈いのち〉の与贈循環は、自己が役者となって活く居場所のドラマが、そのドラマを演じている自己の身体にどのような影響を与えるかを考える上でも役に立つ。居場所の状態によって健康が左右されたり、身体の形態や人相までが変わったり、

また、生物進化が環境の影響を受けたりすることも、重層的な〈いのち〉のドラマによって同様に説明できる。また場の研究所が研究してきた「〈いのち〉の医療」の原理としても活用される可能性がある。

 

 居場所における〈いのち〉の自己組織(〈いのち〉のドラマ)に影響を与えている「観客」が、煩悩によってつくり出された活きであれば、生存に深刻な影響を与えることになる。だから、「正統な観客」とは、自己の生のみならず死をも、その〈いのち〉によって包んでくる地球的な居場所における〈いのち〉の与贈循環によって生まれる場である。

⇒(自己がその居場所の〈いのち〉のドラマに参加するために必要な活きが、真宗では念仏である。)

 

 〈いのち〉の科学の重要なメリットは、それが単なる知識の展開に終わらず、与贈という実践的な行為をもっていることである。

〈いのち〉の科学は与贈主体と与贈共同体の主客非分離的な実践の科学なのである。

 

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ここで、先生が強調されたのは、共存在の思想が重要。民主主義や資本主義の行き詰まり感が心配で、一緒に生きていくと言う形が崩れてきていて心配である。

 

 

 

このあと、Q&Aとなり、多くのディスカッションがスタート。

 

いくつか紹介します。

1.こころの調和が重要だと思います。それを壊すのは「欲」では?

A:欲は必要であり、それで生きているので持っていて良い。

確かに、民主主義や資本主義での閉鎖的な欲は危険な部分があり、お互いの共存在を無視するのは問題。場の考え方は、<いのち>が出発点。「存在を継続しようとする活らき」であり、ここに「願い」がある。ここが重要です。

 

2.情報の氾濫と浦島太郎の話とは?

A:今の人達は私も含めて、ネットでの情報集め、フェースブックでの情報のやりとり、そしてその情報は刺激が強く、あっという間に流れ去っていく。その情報を追いかけていて、我に返ると驚くほどの時間が過ぎている。それは浦島太郎が竜宮で「鯛やヒラメの舞い踊り」を毎日楽しみ、我に返って自分の故郷に帰ってみると、故郷はすっかり変わっていて、開けてはならない玉手箱を開けて、現実の我を見てみたら、もう取り返しのつかない老人になっていたということに似ているように思う。現在社会には共存在の基盤が薄れてきているのではないだろうか?

 

3.共存在の大切さは理解していますがSNSやラインで仲間外れが問題になっている。仲間的な関係から抜け出しても良いという考えやそのためのセーフティネットも必要では?

A:それは、本来の共存在ではありません。本当の共存在は相手の主体性を大切にし、お互いを認めることです。そういう観点から見ると、ラインでの仲間外れは、本当にお互い

を認め合うレベルでは無く、群れの中にいるかいないか?という外観的な判断のみだと思います。

 

4.共存在は大切なテーマだと思います。でも、なかなか違いを認めることが難しい世の中だと思います。障害の人達は、その観点で見ると、なかなか違いを認めて共存在という考えが理解されないと思います。横浜の事件もそうです。でも、自分自身は障害を

もった子供と接していて、逆に自分が救われるとか、助けてもらうという経験があり、子供達が自分に役割をあたえてくれている。

そして、子供達も役割を持っていると考えています。

A:全く同感です。その通りで共存在の考えがもっと広がることが必要だと思います。

 

等々

 

以上のように、密なディスカッションとなり有意義な勉強会でした。

ご参加頂いた方々有り難うございました。

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■勉強会のご案内

テーマ:「いのちの医療とその活用:居場所の共存在性を高めることによって、患者の免疫力を高めて、内在的な病を治療する活動」日時:2月17日(金曜)17時から19時30分までの予定です。

講師はエーザイ(株)の高山様の紹介の同社の社員の方に体験的で感動的なお話をいただく予定です。清水先生からのコメントをいただきながら進めいと思います。

 

 

従来通り15時からワイガヤ的に議論を進めて、17時より勉強会を行います。

 

場所:特定非営利活動法人 場の研究所

住所:〒170-0004 東京都豊島区北大塚 1-24-3

Email:info@banokenkyujo.org

 

参加費:会員…5,000円 非会員…6,000円

 

申し込みについては、毎回予約をお願いいたします。

  (なお、飛び入りのお断りはしておりません。)

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■編集後記

 今回も初めての方が数名いらして、最初は場の思想の説明を絵柄を使っていたしました。Q&Aや感想も多くいただいて、良かったと思います。少々難しい内容も有りましたが、清水先生の細かな説明で場の理論の基礎的な考えのレベル向上ができたと思います。

今回も、参加して良かったと言う声をいただきました。

 

 2017年2月は従来通り第3金曜日の2月17日(金曜)に開催いたします。

よろしくお願いいたします。

 

 

特定非営利活動法人 場の研究所

住所:〒170-0004 東京都豊島区北大塚 1-24-3

電話・FAX:03-5980-7222

Email:info@banokenkyujo.org

ホームページ:http://www.banokenkyujo.org

 

場の研究所メールニュース 2017年1月号

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場の研究所 定例勉強会のご案内

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ホームページ:http://www.banokenkyujo.org/

 

 

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「〈いのち〉を居場所に与贈して〈いのち〉の与贈循環を生み出そう」

〈いのち〉とは「存在を続けようとする能動的な活き」である。

                         (清水博)

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2016年も残り僅かとなりました。

 

本年は研究所の引っ越しも有り、大きな節目の年となりました。

 

お陰さまで、活動も一歩一歩ですが、ホームページの改良もふくめ

前進できたことに感謝しております。

 

2017年も皆さまのご支援を賜りながら、これからの時代の指針を共に

創りあげて行きたいと考えています。

 

今後ともよろしくお願いいたします。

 

◎12月は勉強会テーマ:

「場の研究所の今年の総括と来年の展開について」を、

12月16日(金曜)に開催しました。

 

15時から17時までは、ワイガヤということで、

初めて参加された方々3名いらっしゃったこともあり、

場の研究所のここ2年くらいの活動内容の紹介

をしながら、場の考え方を説明。

 

特に、勉強会や共存在企業研究会のダイジェスト、

シンポジウムなどでのキーとなる考え方の紹介をしました。

 

実際の写真や資料を使いましたので、理解されたと思います。

 

このプレゼン内容は前川理事がアレンジして説明いたしました。

 

17時からは、実績のレビュ-として再度まとめて説明。

 

説明内容:

1.理事会・総会

2.講演会

3.共存在企業研究会及びシンポジウム(場の研究所主催)

4.場の勉強会 

5.与贈の会

6.著書 

7.メールニュース 

8.ホームページ

9.場の研究所の引っ越し

10.場の研究所のスケジュール

 

10番目にある、スケジュールの中で、2017年も勉強会、

シンポジウムなど今年と基本同じ、内容を展開する予定を

報告しました。

 

特に追加情報としては、下北沢にあるダーウィンルームさん

との共創会を検討する話もいたしました。

 

その後、清水先生からの資料をベースに議論して行きました。

 

清水先生の資料:共存在原理と与贈共同体

(少々長いですが、当日の資料をそのまま載せます)

 

 マスコミの予想に反して、トランプ氏が米国の

次期大統領に選出された原因が明らかになってきた。

 

それは、資本主義経済のグローバル化が実体を超えて

進んだために、近代的な国民国家 nation state の

主体となってそれまで国家を支えてきた中流の人々の

存在が圧迫されて国家の基盤が傾いたことによって

おきた国民国家のグローバル化経済に対する揺り戻し

であった。

 

近代的な国民国家の揺り戻しを暗示するような変化が、

英国を始め他でも幾つか見られるし、今後もそのような

動きが増えていくと思われる。

 

 21世紀は地球文明の時代、すなわち地球全体を一つの

システムと考えなければならない時代である。

 

しかし、この21世紀のシステム論は、20世紀の

システム論──近代的な国民国家を基盤にした民主主義の

多数決原理と資本主義経済の競争原理──とは、全く

異なるものであることは明らかである。

 

少し考えてみれば分かるが、21世紀には多様性と主体性

が重要なテーマになる。

 

そこで必要になるのは力の弱いものの存在への配慮である。

 

多数決原理の裏には競争原理があるから、存在しているものの

主体性が競争原理を超えて重んじられなければならないのである。

 

この点に十分な配慮がされないまま、20世紀のシステム論が

そのまま21世紀に使われてきたために、内部矛盾が生まれて

行き詰まりが生じたのである。

 

つまり必要なのは、旧いシステム論を乗り越える具体的な

方法である。

 

 20世紀の国民国家の基盤は近代社会であり、その

システム論は近代における「近代人の発見」(自我の発見)

と結びついて発展してきたものである。

 

したがって、この人間像を変えないかぎり、その上に

つくられてきたシステム論を変えることはできない。

 

地球文明の時代の人間像は、人間ばかりでなく、

人間とそれ以外の多様な生きものとの共存在が自然に

できるものでなければならない。

 

一つの時代の人間像を決めている活きは一体何だろうか。

 

日本の近代社会に住んでいる自分自身のことを考えてみると、

私が日常的に生活しているときに、「この振る舞いは

近代人らしいだろうか?」などと、自分の行為を一々

自分の意識で判断しながら生きているわけではない。

 

近代社会という居場所のなかに生きていることによって、

無意識のうちに近代人として振る舞っているのである。

 

従って人間像としての近代人を越えて地球文明の人間に

なることは、たとえ小さくまた不完全であっても、

共存在の居場所をつくって、そこで無意識のレベルから

共存在的に振る舞うことができる状態をつくり

ださなければならないことになる。

 

 近代社会というシステムでは、個人は互いに分離している。

 

またそればかりでなく、その個人の存在が居場所とも切れて、

「我とそれ」の関係になっているから、個人は互いに独立している。

 

そしてその個人の存在の間には競争原理がはたらいているから、

その近代社会というシステムのなかで生きていくためには、

基本的に独立して相互に競争しなければならないという原理に

縛られてしまうことになる。

 

しかし21世紀になって、それまで社会を主体的に担ってきた

人々が大量に弱者となって、社会の基盤としてはたらいてきた

競争原理を否定する活きをしているために、内部矛盾が生まれ、

どうしても競争原理に代わる共存在原理を柱にする新しい時代の

人間像を発見することが必要になってきているのである。

 

そのためには、無意識のレベルから変わらなければならない。

 

 

 人間の無意識を系統的に詳しく研究してきたのは仏教の

唯識論しかない。

 

それによると、人間の意識の奥底には、無意識がはたらいていて

意識の活きをコントロールしている。

 

しかしその活き方は一方的で、意識の方から逆に無意識を

コントロールすることはできない。

 

また無意識は性質の異なる二つの層からできており、

表層的な無意識を末那識(まなしき)、深層の無意識を

阿頼耶識(あらやしき)という。

 

末那識の活きは利己的であるが、それによって人間は

自立することができる。

 

また阿頼耶識の活きは利己利他的(共存在的)であるが、

それは末那識の活きを通して、それを超えるという

形でしか現われることがない。

 

 末那識の影響を強く受けているのが近代人の意識であるが、

多くの弱者との共存在という現実的な課題が、阿頼耶識に

支えられた意識をもつ新しい人間像の出現を必要として

いるのである。

 

ここで誤解を避けるために指摘しておきたいことは、

20世紀のシステム論を基盤にしたこれまでの社会では、

強者が弱者を支えるという構図になっていたが、そのことが

破綻したのが現状であり、それとは別の共存在的な方法が

必要になっているのである。

 

その方法は、強者も弱者も共に居場所につながる

「生活のドラマ」の役者として、それぞれ存在を主体的に

表現することができるように、互いに支え合うという方法である。

 

言い換えると、21世紀の共存在社会のシステム論にはいわゆる

「おたがいさま」の関係が必要になるのである。

 

 共存在社会のシステム論が近代社会のシステム論と

異なるのは、後者の深層基盤となってきた末那識よりも、

さらに深層にある阿頼耶識の活きに基盤を置かなければ

ならない点である。

 

これは末那識の活きを捨てて阿頼耶識の活きを選択する

ということではなく、阿頼耶識に達するまで無意識の活きを

深めるということである。

 

結論から言えば、そのために必要な行為は与贈──見返りを

求めずに、自己の活きを居場所に差し出すこと──である。

 

だから、おたがいさまがつくる共存在社会は与贈に

よって生まれる与贈共同体なのである。

 

この内容に対して、いくつか意見が出ましたので、紹介します。

 

 

<勉強会での意見・コメント>

 

・グローバル化した社会がこわれつつある。 

 

英国、アメリカ・・・経済が社会や政治をささえてきたのが、逆転。

 

・地球を一つとして捉えるべき。20世紀のシステム論は成立しない。

 21世紀は多様性と主体性が重要になる。

 弱者が生きていける世の中へ!

 

・小さな領域での存在の考え方。クルミドコーヒーの様なもの。

 弱者との共存在が重要。

 

・地球文明の時代である21世紀を、20世紀のように利己的な

 末那識の活きだけで生きていくのは難しい。

 末那識に留まるのではなく、さらにその深層にある共存在的な

 阿頼耶識の活きが必要。

 

・相撲で言えば、末那識の活きで相撲をとって、すでに

 土俵の外に出ているのに、まだ残った!残った!はない。

(皆さんが共感を呼んだ言葉:土俵の内外のない共創が必要では?)

 

・身体が存在して居る場に他者の身体も存在。

 内側から一緒になる。

 他者にあげているように見えるが、場に与贈している。

 与贈主体の目は内側にある。

 

ここで、清水先生の唯識の説明が入りました。

 

「人間が何かを認識するという行為を、唯識論は次のように

四段階に考えて四分と呼んでいます。

 

先ず認識の対象になるもの相分(そうぶん)

があって、それを見ている自己すなわち見分(けんぶん)があり、

相分と見分の間には、「見られている見ている」という客と主の

関係が成り立っていると考えます。

 

私たちが、次々とフェイスブックを見て「いいね」とボタンを

押している状態がこれです。

 

しかしそのようにフェイスブックを認識してボタンを押している

自己をさらに見ている(自覚している)自己があり、それを

自証分(じしょうぶん)と言います。

 

ポケモン・ゴーなどに夢中になっているときには、この自証分が

はたらいていませんから事故にあったりします。

 

しかし唯識論によると、自己の活きは自証分で終わりではなく、

その自証分の活きをさらに見ている自己があり、これを

証自証分(しょうじしょうぶん)と名づけています。

 

これは認識している自己の行為がもっている真実味を広い人生の

居場所から捉えていることに相当します。

 

学者というものは、この証自証分による反省を経た真実を

世に知らせる活きをしなければならないのですが、最近は

業績を積み上げるのに忙しく、そのようなことをする人が

減ってきたと言われています。」

 

・良い学校に入れば、良い大学にはいって、良い企業に

 はいって、老後も楽に生きる。

 このおどしにあおられて生きているのはおかしいのでは?

 普通の人になってほしいということはマイナスでは?

 

・経済を引っ張るのは普通の人で無く、ユニークな

 メンバーがいないと、みんな同じでは行き詰まるのでは?

 これからは唯一の人が経済を引っ張るのでは?

 

・自分に与えられた、いのちを大切に生きる。

 他人もそうであると理解すること。

 

 

以上のように、密なディスカッションとなり、

有意義な勉強会でした。

 

ご参加頂いた方々有り難うございました。

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■勉強会のご案内

 

テーマ:「内側から見た自分と外側から見た自分」

    (情報の氾濫と浦島太郎)

 

日時:1月20日(金曜)17時から19時30分までの予定です。

 

2017年最初の勉強会ですので、清水先生を中心に、

新しい時代にむけて、場の議論をしたいと思います。

 

従来通り15時からワイガヤ的に議論を進めて、

17時より勉強会を行います。

 

場所:特定非営利活動法人 場の研究所

 

住所:〒170-0004 東京都豊島区北大塚 1-24-3

 

Email:info@banokenkyujo.org

 

参加費:会員…5,000円 非会員…6,000円

 

申し込みについては、毎回予約をお願いいたします。

  (なお、飛び入りのお断りはしておりません。)

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■編集後記

 今回は初めての参加の方も多く、初歩的な部分も説明し、

現在の世界的な問題を捉えて、場の理論での分析、

今後の方向性の議論出来ました。

 

また、質問や考え方の提案も活発で、場の理論の基礎的な

考えのレベル合わせもできたと思います。

 

とても参加して良かったと言う声をいただきました。

 

 2017年1月は従来通り第3金曜日の1月20日(金曜)

 に開催いたします。

 

 よろしくお願いいたします。

 

 

特定非営利活動法人 場の研究所

住所:〒170-0004 東京都豊島区北大塚 1-24-3

電話・FAX:03-5980-7222

Email:info@banokenkyujo.org

ホームページ:http://www.banokenkyujo.org